| 2007/09/14(Fri) 19:21:40 編集(投稿者)
ご質問の要諦は<矯正医の選び方>に尽きるかと思いますが、カムイさんの書かれているとおりでもあれば、そうではない点もあって明解な回答が出来ません。考え方としては、このHPにある無料メールセミナーに書いてある通りですが、具体的にお答えするのは、立場上などの問題でなく、事実、困難なことと実感しています。 確かに、社会的に名が通っている(高名)とか、認定医、指導医、専門医の資格を持っているとかいないとか、どこどこの学会(たとえばアメリカ矯正歯科学会)に所属しているとか、多くの学会に入っているとかいないとか、本を出しているといったことでしか、一般の方には判断の仕様がないのが現実だと思います。 しかし、三十路過ぎというカムイさんのお仕事が何か分かりませんが、たとえばテレビなどでカムイさんの専門に関わる話題が出てきた時に、部外者(素人、その専門外の人)やマスコミの物の見方の偏りや危うさを、きっと感じているはずです。同様に、こと矯正歯科に関して専門である身からすると、資格や経歴や名声に関係なく、確かな矯正医とそうでない矯正医の区別はつきます。究極は、矯正医である自分が自分の子供の矯正を頼むとしたら、どの先生に頼むかははっきりしており、その数は一人や二人などではありません。 説明や意見は省略しますが、日本矯正歯科学会の認定医、指導医、専門医の資格は持っていた方がいいが、持っているからといって安心というものではなく、また、持っていないからといって劣っているというものではない、といえますが、一点、少なくとも矯正歯科を手掛けるかぎり、日本矯正歯科学会のメンバーでない歯科医の矯正は信じませんし、信じないことを勧めます。つまり、他からの批判から逃げ、<自分だけしか>という悪い意味での唯我独尊的な姿勢は楽だからであって、それで特別すぐれた治療であろうはずがないからです。 日本矯正歯科学会が、体質として批判される点や改良すべき点は多々ありますが、歯科矯正の学問や臨床を闘わせるための最大の場所であることだけは確かです。国内外の矯正歯科情報を、学会に入らずに同じだけ収集することはあり得ません。世にあまたの新興宗教があり、あんな教祖と教義になぜと思われるようなところにも、必ず信者はいるものです。信教の自由が保証されているように、歯科医の資格を持つものは、いかなる歯科治療にも携わることができることが保証されているのです。 冒頭で述べたように、カムイさんのご質問には明解なお答えが出来ません。日本の矯正歯科界の渾沌がカムイさんのような質問を生み、渾沌が渾沌を呼んで魑魅魍魎がさらに跋扈しそうな予感がします。
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