| こんにちは,晝間康明@ひるま矯正歯科です.
矯正治療で抜歯が必要な症例の抜歯部位は左右対称に,上下顎は同名歯とする事が基本です. しかしながら,お嬢様のように下顎の5番が先天的に欠如している場合は,上顎4番抜歯でも下顎5番(残存している第2乳臼歯)抜歯として治療方針を立て,下顎6番7番を近心(前方)に移動する事で欠損している5番のスペースを閉鎖する事が可能です.
御質問の内容に下顎5番(第2乳臼歯)抜歯の方針が含まれていないのはなぜでしょうか?
>1・上4番抜歯歯牙を下5番欠損部位に移植する >2・乳歯が欠損してから8番を移植歯として利用 移植をする事は可能ですが,移植歯の神経を取らなければならず歯の移動で下顎5番欠損部位のスペースを閉鎖するより歯の寿命は短くなります. また,移植は外科処置の中でも比較的難しい処置であるため,専門の口腔外科の先生にお任せした方が良いと思います. 当院では,矯正治療を全く行なわず虫歯や抜歯を行なう一般歯科医が勤務しておりますが,移植は口腔外科に依頼し院内では行ないません.
>3・動的矯正後にインプラント インプラントを行なう事も可能ですが,18歳頃に埋入したインプラントが一生持つかは科学的なデータが不足しており不安です.
>4・動的矯正後にブリッジで対応 ブリッジで対応するには健全な隣在歯を削ってしまう事になり,削ってしまった後の歯は寿命が短くなる事が明らかですのでその後が不安です.
5番欠損のスペースを閉じない専門的な理由があるのかもしれませんが,総じてお嬢様の矯正歯科担当医の方針には不安がありますのでセカンドオピニオンを受ける事をおすすめします.
取り急ぎ回答とさせて頂きますが御不明な点があればお気軽にお尋ね下さい
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