| 松尾さんの顎変形症(下顎前突、上顎前突、開咬、偏位など)は何なのでしょうか。<当初の予定ではもう全ての治療を終えているはず>ということは、診断時の話しでは、術前矯正は1年半から2年と説明されていた、ということかと思いますが、3年は確かに長過ぎるようです。 術前矯正では、上下の顎の関係を治す必要がない(そこは手術で治す)ので、一般の治療より期間は短くて済むものですが、抜歯部位や治療方針が特殊な場合や、装置がよく壊れたり、口腔内の清掃状態が悪く虫歯や歯周病が出てきたりすると、必然的に手術時期は延びてしまいます。 それらの悪条件(あるいは特殊な条件)がないにも関わらず、術前矯正が長引いているとしたら、矯正治療上に何らかの手術に入れない事情があるはずです。手術に入れるかどうかは、口の型をとって調べますが、松尾さんの場合もすでに口の型をとっているはずですので、その模型上(口の型)で、<どこがどう問題で><どうなればいいのか><いかなる理由でそうなのか><どこに、なぜ時間が掛かったのか>などを具体的に尋ねることです。 あらかじめ電話等で、診療以外の日に説明(相談)の日時を設定してもらうよう、頼むこと。その際に、矯正治療期間の見込みが大きくズレたことで、就職活動等に影響が出て困惑している旨も、あらかじめ伝えておくことです。 最大の問題は<手術時期がいつになるか>ですから、松尾さんの切迫した事情を考慮すれば、手術を早めて術後矯正を長くすることもあり得ます。まずは、<あなたの場合は時間があるのでゆったりしたペースでやっていた>などの情緒的な理由ではなく、口の型という事実を前にして、納得のいく具体的な説明と、今後のあり方を説明してもらうことです。その説明や態度に納得いかなければ、転院も視野に入れる必要があるかも知れません。 治療は保険診療かどうか、自費の場合であれば費用の支払い方法がどうか(総額制か通院毎)ですが、これが治療の長期化に関係がないことを祈りたいと思います。
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