| 矯正治療(動的治療)を開始すると、治療手順の関係で最初は歯間が緩くなります。その歯間部に黒いものが見えて来るというのはよくあることですが、それが虫歯か歯石か単なる着色かは、実際に診てみなければ何ともいえません。ただ、感覚的には(大変いい加減な言い方ですが)虫歯ではなく歯石であるように思います。 次回の診察時にキチンと診てもらうことが大切ですが、まずは、治療が始まる前にそのことを伝えることです。その方法は医院によって異なるかと思いますが、診療日に先だって受付にあらかじめその旨を電話で伝え、次回診てもらうよう確認しておく方法があります。当院ではそのような場合、カルテにポストイット(メモ)が貼られ、まずそれを診るところから始まります。 あるいは、その日の診療の始まる前に、最初についた(先生であればもちろん)スタッフの人にそのことを伝えることです。ともかく治療が始まる前に心配な点を伝えることが大切で、スタッフ(歯科衛生士)は歯口清掃については専門ですから、毎日ブラッシングや歯石の除去を行なっていますので、それが虫歯か歯石か着色かは彼女らがよく分かります。 状況は先生に伝えられ、必要に応じて歯石の除去や刷掃が行われますし、万一虫歯であれば、今治すべきかどうか等について話があります。初期虫歯は必ずしも早期治療が絶対というものではなく、時期を見て処置の依頼を出すこともありますので、その場合は、いつ頃どういう時に治したらいいか、(通常は先生が先に説明するものですが)伺って下さい。 ともかく歯間の黒いものについては凪さんから伝えないかぎり、診療日に矯正医が見ても何でもないと判断したときは、何の説明のないまま動的治療だけ行ないますので、不信感を持ってしまう恐れがあります。実際は何でもないことが不信に繋がっては、これからの永いお付き合いのうえでマイナスになります。コミュニケーションは患者さん側からのアプローチも大切、ともいえるでしょうか。 当院も冬期休暇に入りました。質問コーナーも基本的にはお休みをいただきます。凪さんにはどうかよいお年をお迎え下さい。
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