| こんばんは,晝間康明@ひるま矯正歯科です. 本日は休診日につき自宅から回答させて頂きます.
これまで行われた矯正治療が小臼歯を抜歯する必要がなかったもので,お子様の身長の伸びが安定し,下顎には親知らず第3大臼歯が存在する場合と想定してお答えします.
私は@の乳歯を抜歯して,大臼歯を近心(前方)に移動してスペースを閉じる方針を選択するでしょう.
理由は,Aの方針ですと乳歯が抜ける時期が20代後半から30代後半まで広い範囲が想定され,年齢が高くなればなるほど下顎の大臼歯が動きにくくなってしまうからです. また,様々な論文で御子息のような後続永久歯の存在しない乳歯は35歳頃までに自然脱落する事が報告されていますので,歯の動きやすい時期に対応する方が良いと考えるからです. また,Bの方針ですと18歳にインプラントを入れたとしても,平均寿命から考えてその後70年間インプラントを維持しなければなりません.インプラントは大変素晴らしい治療法ですが,天然歯に勝るものではありませんので,出来ればインプラントは避けたいからです.
しかし,主治医の対応に若干の不安がありますので,あまり焦らずに他の矯正歯科医院も受診して,意見を聞く事を御勧めします.
私が不安に思うのは,平成2〜8年まで治療をしていた際に下顎第2小臼歯の欠損は分かっていたはずですなのに対応されなかった点です.手遅れと言う事はありませんが,治療をもう少し効率良くできたのではないかと考えてしまいます.また,矯正専門の歯科医院では土曜日に診療していないと言う事はまず無いので,いわゆるアルバイト矯正であったり,経験の少ない先生の矯正歯科治療であるのではないかと考えてしまいました.下顎前突傾向があるという事と男子である事から,まだ身長が伸びて上下顎骨の位置関係が変化し噛み合せが変化する可能性がある時期です.したがって,乳歯を抜歯しながら最終的な咬合を作る矯正治療を開始して良い時期かもしっかりと見極める必要がある時期ですので,今後も同じ主治医に任せて良いか少し不安です.
少し,心配させるような回答となってしまい申し訳ありません. しかし,今回の治療により御子息の最終的な咬合が創られますので,不安要素はできるだけ解消しておく事を御勧めします.
取り急ぎ回答とさせて頂きますが,御不明な点があればお気軽にお尋ね下さい.
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