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■1712 / 1階層)  非抜歯について
□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2005/11/07(Mon) 17:19:11)
http://www.hiruma.or.jp
     まささんが悩んでいるのは、煎じ詰めると口元の突出感(側貌上の審美的問題)ではないのですか。すでに矯正に関する色々なサイトで情報を集めておられるでしょうから、矯正治療上、抜歯がどうしても必要な場合があることはご承知のとおりです。その理由として、今さらですが、過去ログから抜歯、口元の審美性などについて改めて文章を起こして回答とします。

     矯正歯科治療の先進国アメリカでは、抜歯・非抜歯の問題については、すでに一世紀も前から論争が行われており、忘れたころに非抜歯論が持ち上がっては消え、消えては持ち上がる歴史を繰り返しています。抜歯をできるだけ避けたいと考えるのは矯正医も同じですが、日本人の不正咬合においては、非抜歯で治療できるケ−スはかなり限られているのが現実です。(最新出版された矯正専門書にある大学病院矯正科や矯正歯科専門医院の報告では、大体どこも70%前後が抜歯ケ−スだったと記されています。)
     矯正治療において抜歯が必要な理由は、歯の大きさとそれを収容する顎の大きさとの不調和(ディスクレパンシ−)を解消するためです。簡単にいえば、歯が大き過ぎるとか、顎が小さ過ぎるために歯ならびが不規則になったり、あるいは口元が突出した状態を解消するためです。
     抜歯による空隙は治療後に閉じてしまうものですから、<抜歯イコール入れ歯>の抜歯とはまったく意味が違います。矯正治療によって歯の総数は減りますが、それによってより好ましい咬み合わせや顔貌を得るわけですから、<歯が足りなくなる>と考えることはありません。むしろ、(顎に対して)歯が余っているから不正な状態になったと考えるのが妥当です。
     理屈からいえば、 1本1本の歯を小さくするとか、 顎を広げて大きくするということが考えられますが、現実的にはできない(あるいは限界がある)ので、「歯の数を減らして(つまり抜歯して)、 顎の大きさに合った歯の数にする」方法がとられるわけす。
     患者さんの<抜かないことはいいことだ>という、信仰に近いような考えを説得するのはどの矯正医も苦労するところですが、誰でも「歯を抜いて治しますか、抜かない(非抜歯)で治しますか」と尋ねられれば、「抜かないで治して」と言うのが人情です。しかし、抜歯か非抜歯かは、矯正治療方針を決定するうえで極めて重要な要素であり、その決定権は本来術者である矯正医が持つもので、患者側に委ねるべきものではありません。
     多分、患者さんが考えるのとは逆に、矯正治療は抜歯して治す方が一般に易しいのです。もともと非抜歯ケースを非抜歯で治すのは一番簡単ですが、抜歯ケースを非抜歯で治そうとすると難しくなります。それは、非抜歯では抜歯によるスペースがない分、歯の移動範囲や量が制限されるからです。

     顔貌(口元)の審美性については、欧米人(コーカソイド)の鼻は高くオトガイ(顎の先)は突き出ていますから、矯正治療によって口元を引っ込めなければいけないケースは少なく、非抜歯で口元が少し出ても顔貌にあまり影響はありません。しかし、日本人(モンゴロイド)の頭蓋顔面の骨格や歯の大きさ形態は、欧米人のそれとまったく異なるにもかかわらず、欧米人の治療基準をそのまま当てはめて治療しようとすることに問題があります。
     出っ歯の人が口唇を閉じようとすると、多くは前歯が邪魔をしますので、意識的に口唇を引っ張らなくては口を結ぶことができません。この時に軟組織が歪み、ことに下唇からオトガイにかけてのS字状のラインが崩れ、オトガイ(顎の尖端)が不明瞭なノッペリした側貌になります。まささんの矯正的詳細が分かりませんので、抜歯ケースなのか非抜歯でできるケースなのか、あるいは外科矯正が必要なケースなのか、ここでは分かりませんが、矯正治療をしたい理油が審美性の改善にあるとしたら、はじめから非抜歯という条件をつけて矯正に臨むのは間違いです。
     すでにご覧になっているページでしょうが、非抜歯ケースの再治療例(下記URL)を、もう一度ジックリご覧ください。
    http://www.hiruma.or.jp/html/basshi.htm
     また、別のサイトで回答したものですが、この方は現在当院に来院して、抜歯治療でやり直しています。症例をお見せするわけには行きませんが、前医の治療内容とその診療姿勢は、訴訟を起こされてもおかしくないほどのものだと思います。
    http://www.e-kyousei.com/cgi-bin/document/bbs/tachikawa-shi/cf.cgi?mode=all&namber=1103&rev=0

     まささんには、どうか後悔しない治療(矯正医)の選択をして欲しいものですが、まずは、どういう状態なのかを知るためにも、一度矯正歯科専門医院に足を運ばれることをお勧めします。
     なお、蛇足ながら、矯正歯科医院選びのポイントをメールで分かりやすくお伝えしますので、このHPトップページにある[無料メールセミナー]に参加されてみてはいかがですか。
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