| 2007/11/21(Wed) 23:57:50 編集(投稿者)
<歯を固定しているプラスチックの板の様なもの>の説明で、それが何か分かりました。先の回答にある<プレート除去で変化することはありません>の文言は削除です。 鼻の変形については専門外で、質問されれば同じように「外科の担当医に聞いてください」としかお答えできません。ただ、当院でも下顎前突症の上下骨切りケースは少なからずありますが、なぜか鼻の変形についての苦情を聞いていません。 なお、過去にあった同様のご質問に対し、当院の3例を個人のHPにアップしましたが、改めてここに供覧します。この程度は許容範囲だと思うのですが、それは術者側のエゴで患者当人ではないからでしょうか。 (削除) 以前、手術を依頼している形成外科医(医大)と会食した時に、術後の鼻翼の変化とその対応について質問したところ、「鼻翼が広がるのを防ぐ処置はするのだけれど、気道確保のために鼻に通す経鼻管がかなり太いため、ある程度広がるのはどうしようもない」という話でした。また、前方に移動させる上顎骨と鼻との関係を考えると、鼻が上を向くのもある程度はやむを得ないのが分かります。
参考までに、上顎骨の手術はほとんどがLe FortJ型(ルフォーいっけい)で行われているかと思いますが、Le Fort I 型骨切り術に伴う鼻部の変化について、 日本顎変形症学会雑誌に発表された研究の抄録がありますので、下に引用しておきます。発表した大学の矯正歯科のHP(最下段に掲載)には、メールで相談ができるようになっておりますので、詳細はそこで尋ねてください。 <以下、抄録> Le Fort I 型骨切り術に伴う鼻部の変化 −上下顎移動術を施行した女性骨格性下顎前突症例について−日本顎変形症学会雑誌 (2002) 12(3), 85-93 , 【目的】 顎矯正手術に伴う軟組織の変化として口唇部やオトガイ部などが変化することは過去にも報告されているが,上顎骨の移動に伴う鼻部への影響について検討したものは少ない。本研究の目的は,顎矯正手術による上顎骨の移動に伴う鼻部の形態変化について検討することである。 【資料および方法】 上下顎移動術を施行した骨格性下顎前突症30症例について,上顎骨Le Fort I 型骨切り術の移動方向に従って3群に分類し,術前後における鼻部の形態変化について比較検討した。資料として,手術直前と術後6か月以上経過時に撮影された側面頭部X線規格写真および正貌規格写真を用いた。 【結果および考察】 1.前上方移動群では,鼻尖,鼻下点ともに前上方へ変化した。 2.前方移動群では,鼻尖,鼻下点ともに前方へ変化した。 3.前下方移動群では,鼻尖は前方へ,鼻下点は下方へ変化した。 4.鼻翼幅径に関しては術後に3群とも増加を示し,その変化量は,前上方移動群,前方移動群,前下方移動群の順に大きく,上顎骨の上方ならびに前方移動量が大きくなると,術後増加する傾向が認められた。Le Fort I 型骨切り術に伴う鼻部の形態変化は,硬組織と軟組織の移動比率に一定の傾向は認められないものの,上顎骨の移動様式により異なる特徴があることが示唆された。 http://www.dent.niigata-u.ac.jp/ortho/hp/ortho.hpinfo.html (ここの「矯正歯科治療QandA」下段に「質問はこちら」とあります)
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