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インタビュー8/Oさん「成人矯正、叢生を伴う上下顎前突症」

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「顎関節症も治り、いいことばっかりです」

Oさん「顎関節症も治り、いいことばっかりです」

矯正治療を始めようと思ったきっかけは?

子供のころから歯並びが悪く、前歯が重なって生えていました。見た目も気になっていましたが、口の開閉がしづらいという顎関節症と思われる症状もあって、なんとかしたいとずっと思っていました。歯列矯正というのがあるということは知っていましたが治療をするまではいかず、二十歳ぐらいの時に通っていた一般歯科で相談したら、見た目を改善するために抜歯して差し歯にすることを勧められました。それで右上の2番を抜歯して、最初は2本を差し歯にするという話でしたが、さあ差し歯にしようという時になって、綺麗になるから4本差し歯にしたらどうですかと言われたんです。2本だけと思っていたのが4本となるといやだなあと思って、結局差し歯にせずもうその医院には行かなくなってしまいました。歯は1番と3番の間に斜めに生えていた2番を抜いたので、見た目はまっすぐに並んでいたし一応満足したことにして。その頃はインターネットもないし、相談できる人もいなかったので、そのまま十数年経ってしまいました。

でも年を重ねるとともにだんだん口腔環境が悪くなってきたのです。もともと力を入れないと口を閉じられないような状態でしたが、30代半ばごろには、寝ている時の歯軋りもひどくなり、口を開けたまま寝ているためか、朝起きた時に咳がとまらなくなったりしていました。加えて、抜歯したまま放置していたせいで、歯列自体が右側に動いてしまっていたんですね。それがその頃から目立ってきました。もうこれを放置していたらとんでもないことになる、きちんとした医院で治療をしないとダメだ! と思って医院を探し始めました。

医院探しはどのようにしましたか

インターネットで調べました。納得できる治療をしたかったので、1年ぐらいかけて探しました。むし歯治療をした歯も多いので全体的なクリーニングもちゃんとしてくれるところがいいと思って探しましたが、ひるま矯正歯科は理想的でしたね。治療前後の写真を載せているサイトはたくさんありましたが、ひるま矯正歯科のサイトでは、ドキュメンタリー矯正治療として、本当の治療の流れを克明に最後まで追っています。こういう医院は他になかったし、治療情報も豊富でわかりやすく信頼できる医院だなと思い決心しました。自分の症状や年齢的な面からリスクは高いと自覚していたので、ひるま矯正歯科で治らないと言われたらもう諦めようという気持ちで初診に行きました。

実際にカウンセリングに行ってみていかがでしたか

先生はイージーなケースではないとハッキリ仰って、でも大丈夫治りますよ、綺麗になりますよと言ってくださったので、「ヤッター!!」と思いました。本当に嬉しくて、すぐに次の予約を入れました。

治療は大変でしたか

40歳を過ぎてから始めたのでうまくいくか心配でしたが、全然問題ありませんでした。私にやれることは歯磨きを頑張ること、それだけしていれば先生とスタッフさんがきちんとケアしてくれると信じていたので、自分は歯磨きだけをとにかくしっかりやるようにしました。1ヵ月に1回の調整直後の痛みも治療が進んでいくと2?3日続いていたのが1日ぐらいになっていき、中盤ぐらいからはそんなに気にならなくなりました。慣れてくるんですね。

外食するのが好きで、そういう楽しみが減るのはイヤだなと思っていたのですが、治療前とまったく変わらない生活ができたと思います。フロスと電動歯ブラシ持参でしたがお友だちや家族との外食会にもよく行きました。何でも食べられますが、しゃぶしゃぶだけがダメでしたね。細長い肉と野菜がワイヤーに挟まるんです。でもその代わり焼肉もステーキも食べられたので大丈夫でした(笑)。

治療中、不安になることはありましたか

心配性なので、通院を始めた直後はメールでも何度も質問をしていました。そのたびに詳しいお返事をいただき、それを読んだら納得してわかりましたと返事をするんですが、また治療のときに補足の説明をしてくださるんです。すごく心を砕いて対応してくださるのがわかったので、装置を着ける時になったら、いくら心配性の私でも本当に心配事がなくなってしまって、もうすべてお任せしますというようになっていました。毎回調整の時に、先生と衛生士さんが心配なところはありませんかと言ってくれるんですが、本当になかったので、いつも特にありませんと言っていました。何も心配せず不安にならず治療を受けることができました。

抜歯はいかがでしたか

私の場合はすでに2番を1本抜歯していたこともあって左右で抜歯した歯が違うので多少違和感があるのかなと思っていましたがまったくありません。抜歯はやはりできれば避けたいと思っていましたが、いろいろ自分なりに調べて覚悟もできていたし、先生から丁寧な説明があったのでお任せすることにして本当に良かったと思います。

矯正治療をしてよかったですか

ひるま矯正歯科で診察してもらって初めて知ったんですが、私は上顎のサイズは普通だけど下顎が小さかったんですね。だから顎関節症の症状があったようなんですが、カウンセリングの時にそれは矯正治療で完全に治るかどうかはわからないと言われていました。ところが治療が終わってみたら口がまっすぐ開くようになったんです! 歯並びが綺麗になったというのはもちろんですが、口の開閉がスムーズで、それがもう本当に嬉しいです。何十年ぶりなんですよ。

全部の歯で噛むことができるようになって食べ物も一段とおいしく感じるし、歯軋りもなくなったので睡眠もちゃんと取れるようになりました。それに、タートルネックが着られるようになったんです! 以前は下顎が小さくて似合わないので敬遠していたんですが…。いいことばっかりですね。

ひるま矯正歯科で治療をしてよかったですか

本当に良かったです。先生もスタッフの皆さんも素晴らしかった。最初の診断の時に、治療をして治ることと治らないかもしれないこと、治療途中で必要になってくる処置があるかもしれないことをきちんと説明していただきました。私の場合は歯の動きが悪いかもしれないので、必要ならインプラントを打つことがあると言われたんです。結局は打たなくてよかったんですが、もし必要ということになっても最初に説明を受けていたので納得して治療を進めることができたと思います。あらかじめ不測の事態を想定してきちんと説明してくださっていたので良かったですね。

矯正治療中の人のブログを時々読みますが、「こういう状況だけどどうなんだろう?」と書いてあったりして、どうして先生に聞けないんだろうと不思議でした。やっぱり腕は良くても説明をあまりしてくれなかったりという先生もいるみたいだし、聞きづらい雰囲気の医院もありそうですね。私は治療に入る前から院長先生が本当に親身になって対応してくださったので信頼できました。それがなかったら安心して治療を始められなかった。本当にひるま矯正歯科で治療をすることができた良かったと思います。

初診時の診断:「成人矯正、叢生を伴う上下顎前突症」

他院での矯正治療後に再矯正治療をおこなった成人(40代)の症例です。上顎右側側切歯のみの抜歯により治療がおこなわれた結果、上顎歯列の正中は右側にずれ、噛み合せは左右非対称で不安定な状態でした。また、歯軋りも気にされておりこれらの改善を目的として当院での矯正治療を希望されました。

現症

顔貌所見

口唇閉鎖時の側面顔貌において、力を入れないと唇を閉じられずオトガイ部軟組織にしわがよる口唇閉鎖時の緊張感を認めます。また、Elineに対して下唇が超え上唇が接する軽度の突出感も認めます。

※以下より画像をクリックすると大きい画像が見れます。

Eline

正面顔貌において上顎歯列の正中が顔貌正中に対して右側に偏位しています。

口腔内所見

上顎咬合面
 
上顎右側側切歯(2番)が抜歯されているため
上顎中切歯が右側に偏位しています

下顎咬合面
 

下顎は抜歯されていないため前歯部に
叢生(歯並びのデコボコ)を認めます


正面
 
上顎正中は右側に偏位し右側側方歯の咬合が不安定になっています


右側面
 
臼歯関係は2番抜歯により上顎右側大臼歯が近心に移動したために2級関係になっています

右側臼歯部の拡大画像
 


左側面
 
臼歯関係は1級で比較的良好な前後関係です

左側面拡大画像
 

全体的に過去のむし歯治療の結果として金属やプラスチックの修復物が多く認めます。しかし、歯の磨き残しは少なく、う蝕の原因菌も少なく歯周病の進行などは認めず口腔衛生状態は比較的良好でした。

【既往歴】

顎関節症の既往があり、中学生の頃に顎が開かなくなることがあったそうです。

治療方針

基本的な方針としては、噛み合せを安定させるために上下の歯数を一致させ、上下歯列の正中を可能な限り一致させ、臼歯関係を左右ともに1級関係にする必要があります。また、上下歯列が唇側に傾斜していることで口唇閉鎖時の緊張感や口腔周囲軟組織の緊張感を認めるので上下顎前歯の後退が必要になります。そこで抜歯により顎骨内にスペースを確保し歯を移動することにしました。
歯軋りは噛み合せが直接の原因でないことから、矯正治療により噛み合せを改善しても歯軋りは改善しない可能性があります。しかし、初診時のような不安定な噛み合せで歯軋りをすることは歯や歯周組織、顎関節に対して様々な悪影響が懸念されることから噛み合せを改善し歯軋りが気にならなくなれば良いと説明しました。

【抜歯部位】

上顎右側は8番を抜歯して近心に傾斜している7番6番を遠心移動、上顎左側は4番を抜歯して上顎歯列正中を左側に移動して左右の対称性を改善、下顎左側は4番、下顎右側は5番を抜歯して前歯部の叢生を改善しながら後退させる方針としました。下顎の抜歯部位を左右非対称にしたのは右側の臼歯関係が2級の ため下顎大臼歯を積極的に近心移動させ臼歯関係を1級に改善するための判断です。
動的治療期間は30か月を予定しましたが、治療開始時年齢が高い成人症例であるため治療期間が長くなる可能性が高いことを説明し治療開始しました。
また、注意点として顎間ゴムを使えない場合にはインプラントアンカーが必要になること、顎関節症の既往があることから治療中に顎関節症が発症する場合があること等を説明しました。

動的治療開始時口腔内写真

治療結果

顔貌所見

上下顎前歯が後退したことにより口唇の突出感や緊張感は改善されました。また上顎歯列正中は左側に移動し顔貌の正中と一致することができました。

Eline

【口腔内所見(術前後の比較)】

上下歯列の正中が一致し左右の対称性が高い噛み合せになりました。最後方臼歯まできちんと咬合できるようにコントロールしたことで噛み合せは安定しています。噛み合せが安定したことで歯軋りも気にならなくなってきたとのことでした。
治療期間中に診療室においてむし歯や歯周病予防のための、毎回の調整時にPMTC、スケーリング、フッ素洗口をおこなったことでむし歯や歯周病の進行は認めませんでした。

【動的治療期間】

動的治療期間は27か月で予定の期間よりも短い期間で終了することができました。これは、Oさんが通院中1回のキャンセルもなく、毎回の治療に遅刻することなく来院されたことで、常に最大限の治療をおこなうことが可能だったことで治療が遅滞なく進んだこと、顎間ゴムの協力も良く指示に協力的であったこと、40代で歯が動きにくい年齢にありながら口腔衛生状態が良好に保たれており生体組織は細胞の活性が高く「若い」状態であったことが要因ではないかと考えられました。

【保定期間】

現在は保定期間中でリテーナーを使ってもらいながら、さらに咬合が安定するように調整しています。修復物の不適合や審美性の問題がありますので修復物の再製もおこなっています。

考察

人間の体は基本的に各器官が体の中心線を基準として左右対称に配置されることで最大限の機能は発揮され、美しくなるように構成されています。矯正歯科治療は歯列や噛み合せを新しく作り出していく治療であるために、術者の考えによって様々な形にも作れますが、人間の器官としての基本を無視して作り出された咬合は様々な機能的な不具合が発生したり美しさが失われます。したがって、矯正歯科医は体の基本的な構成に充分な配慮をして治療をおこなわなければならず、抜歯をして治さなければならない矯正治療の基本は左右対称の抜歯となります。本症例も左右対称の抜歯であればより良い治療結果を生み出せたはずでしたが前医の診断が体の基本に対する配慮が不足したものであったことから様々な不具合が発生したと考えられました。再治療が必要になってしまったことは大変残念でしたが 、Oさんの努力によって最高の結果が出せたと考えます。これからは、むし歯や歯周病の原因である細菌を除去する歯のメインテナンスとリテーナー(保定装置)で歯並びと噛み合せを可能な限り長期に安定させOさんをより健康にすることが私たちの使命と考えています。

上顎咬合面(治療前・治療後)

下顎咬合面(治療前・治療後)

正面(治療前・治療後)

右側面(治療前・治療後)

左側面(治療前・治療後)

右側面最後方臼歯拡大画像(治療前・治療後)

左側面最後方臼歯拡大画像(治療前・治療後)


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