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ドキュメンタリー矯正治療 / ステップ15

症例で見る犬歯の移動

それでは、実際の症例で犬歯の移動を見ていきましょう。

・犬歯移動開始前と犬歯移動終了後の上顎歯列、下顎歯列を噛む面から見てみましょう。

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犬歯移動開始前の上顎
犬歯移動開始前の上顎
犬歯移動開始前の下顎
犬歯移動開始前の下顎
犬歯移動終了後の上顎
犬歯移動終了後の上顎
犬歯移動終了後の下顎
犬歯移動終了後の下顎

今回の症例では、上顎の犬歯は上顎骨に対して左右対称の位置にあり、上顎の歯列をより後方に移動する必要もないと診断したので、上顎犬歯を遠心移動する必要はありませんでした。

しかし、下顎の犬歯は上顎犬歯に対して前方に位置しています。

そこで、レベリング終了後の上顎犬歯の位置に合わせて、下顎の犬歯を後方に移動しました。また、上顎にはオープンコイルとパワーチェーンが入っていますが、これは上顎前歯部のスペースを閉じるために入れています。

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上顎の正中離開を閉鎖するためにパワーチェーンを装着

パワーチェーンを装着

上顎の犬歯後方(遠心)にスペースは無く、
左右対称に位置しているので移動する必要はない

下顎の犬歯は、上顎に対して前方に位置しているので、
オープンコイルにより犬歯を後方に移動する

犬歯移動の反作用で、下顎前歯部のスペースを閉鎖する

犬歯移動の反作用で、下顎前歯部のスペースを閉鎖する

理想的な犬歯の位置関係
理想的な犬歯の位置関係

上顎の犬歯に対して下顎の犬歯が前方に位置している
ドキュメンタリのケースでは、
上顎の犬歯に対して下顎の犬歯が
前方に位置している

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犬歯の移動開始 右側 犬歯の移動開始 正面 犬歯の移動開始 左側
犬歯の移動開始

↓

犬歯の移動から1か月 右側 犬歯の移動から1か月 正面 犬歯の移動から1か月 左側
犬歯の移動から1か月

↓

犬歯の移動終了・犬歯の移動から4か月 右側 犬歯の移動終了・犬歯の移動から4か月 正面 犬歯の移動終了・犬歯の移動から4か月 左側
犬歯の移動終了・犬歯の移動から4か月

理想的な犬歯の位置関係
理想的な犬歯の位置関係

ほぼ理想的な犬歯の位置関係
犬歯の移動により、
ほぼ理想的な犬歯の位置関係になった

Dr.ヤスアキのほっと一息

クイズ:犬の歯は全て犬歯である!ホントかウソか?

答え:ウソ

犬も人間と同様に、切歯・犬歯・臼歯(前臼歯・後臼歯)に分かれています。しかし、犬の歯の中でも最も発達しているのは犬歯です。今度機会があったら犬くん(ちゃん?)に口の中をじっくり見せてもらいましょう。

犬は狼を祖先にもつ肉食動物であるため、牙である犬歯が発達しているのです。
また、草食動物のように、臼歯で食べ物をすり潰せないために、臼歯も咬合面が平ではなく尖っています。

犬は狼を祖先にもつ肉食動物


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永久歯の矯正治療(Ⅱ期)の目安

治療内容
オーダーメイドのワイヤー矯正装置で治療を実施します。(スタンダードエッジワイズ法)
治療に用る主な装置
マルチブラケット装置、症状により歯科矯正用アンカースクリューを用いる場合もあります。
費用(自費診療)
約1,280,400円~1,472,900円(税込)
※検査料、月1回の管理料等を含む総額
通院回数/治療期間
毎月1回/24か月~30か月+保定
副作用・リスク
矯正装置を初めて装着後は、歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、噛み合わせが不安定になることで顎の痛みを感じる場合があります。
歯を動かす際に歯の根が吸収して短くなる、歯ぐきが下がる場合があります。
治療中は歯みがきが難しい部分があるため、お口の中の清掃性が悪くなってむし歯・歯周病のリスクが高くなる場合があります。
歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であった場合、矯正歯科治療前と同じ状態に戻ってしまうことがあります。 ・
長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。