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ドキュメンタリー矯正治療 / ステップ9

どんな歯ブラシを使えばよいの?

歯科衛生士でも、矯正装置が装着されると、今まで通りの歯みがきでは磨き残してしまうことがおわかり頂けたかと思います。

では、どんな歯ブラシを使えば良いのでしょうか?

矯正用の歯ブラシとして販売されているものもたくさんあります。しかし、ごく一般的な歯ブラシと奥歯磨き用のタフトブラシや歯間ブラシを使えば、わざわざ矯正用の歯ブラシを使わなくても大丈夫です。

一般的な歯ブラシ

奥歯磨き用のタフトブラシ 歯間ブラシ

注意点として矯正治療中の歯みがきでは、歯ブラシの毛先がすぐに開いてきてしまうので、こまめに新しいものと取り換えることです。大人の方でも、小児用の小さい歯ブラシを使うと磨きやすい場合もあります。
どんな歯ブラシを使っても、矯正装置が装着されると丁寧に歯を磨かなくてはならないため“歯を磨く時間”がかかってしまいます。そこで、より効率良く歯を磨くためにお勧めしているのが音波歯ブラシです。音波歯ブラシは、歯みがきの効率が良いだけでなく歯肉のマッサージ効果により血行促進もしてくれるのでお勧めしています。音波歯ブラシの持つ様々な効果について詳しくは、《ドキュメンタリー矯正治療vol.4》《ひるまだよりvol.3豆知識》でお話していますので、機会があればお読み下さい。

音波歯ブラシ

これだけでは、まだすっきり感が足りないという方がいらっしゃいます。そんな方には、水を圧縮して歯と歯の間に吹きつけ細かい汚れを取り除くウォーターピックを最後に使うとすっきりします。このウォーターピックで吹き出す水に歯周病予防用のうがい薬を混ぜると歯周病予防にも効果的です。

うがい薬 磨き残しを吹き飛ばす様子

さらに、歯をむし歯から守るために、私たちは歯みがき後のフッ素ジェルの使用をお勧めしています。矯正治療中は、どうしても細かい磨き残しが残ってしまいます。この磨き残しでは、むし歯菌(ミュータンス菌、ラクトバチラス菌)が活動し酸を出しています。酸により歯は脱灰し、モロくなっていくのですが、歯みがきの後にフッ素を使用することで歯が硬くなります(この様な現象を再石灰化と呼びます)。以前のフッ素ジェルは酸っぱいものや、味が不自然なものが多く使いづらいものでした。最近では、フッ素の必要性が高まり、商品開発が進んだことでおいしく様々な味のフッ素ジェルがでています。

フッ素ジェル

また、どんなに綺麗に磨いたとしても、実際に磨けているか確認をしなくてはいけません。
そこで御家庭でも、磨き残しを赤く染め出す染め出し液や歯の裏側を見るための鏡“デンタルミラー”も使って頂くべきだと考えます。

デンタルミラー   磨き残しの染め出し液

Dr.ヤスアキのほっと一息

矯正治療中の歯みがきポイント

  1. 矯正装置の回りはとても歯が磨きにくくになります。磨きにくい所を意識して丁寧に歯を磨きましょう。
  2. 普通の歯ブラシだけでは磨き残しをしてしまいます。タフトブラシや歯間ブラシ、そして歯みがき後のフッ素ジェルを使いましょう。
  3. 1週間に一度は歯の磨き残しを染め出してチェックしましょう。

それでも磨き残してしまう方へ

安心して下さい。ひるま矯正歯科では月に一度の矯正治療の際、専用の機械による歯みがき(PMTC: Professional Mechanical
Tooth Cleaning)をおこなっています。お家での歯みがきではどうしても磨ききれなかった所を私たちがフォローします。

今回は、歯みがきの中でも矯正治療中の歯みがきに絞ってお話しました。でも、歯みがきは奥が深く、とてもこの場だけで全てをお話しすることはできません。お子様を持つお母様やお父様にはもっともっと歯みがきに関する色々な正しい情報が必要だと思います。そんな、お子様のためにがんばるお母様、お父様のために、歯みがきやむし歯の予防について詳しく書かれたホームページがありますので御紹介します。
このホームページはお子様を持つ歯科医師ユキコ先生が、お母様の立場で、歯みがきやむし歯予防についてとても親切に書かれています。また、メーリングリストでは、定期的にむし歯予防に関する情報を発信され、私たち歯科医師でも参考になる情報を教えくれます。ぜひ一度ご覧下さい。

ユキコ先生のホームページ
“健康でむし歯のない子の育て方”
http://www.1sutekinaha.com/

ユキコ先生のメーリングリスト
“わが子への素敵な贈り物-歯科医師ママのむし歯予防”
http://blog.mag2.com/m/log/0000159559


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永久歯の矯正治療(Ⅱ期)の目安

治療内容
オーダーメイドのワイヤー矯正装置で治療を実施します。(スタンダードエッジワイズ法)
治療に用る主な装置
マルチブラケット装置、症状により歯科矯正用アンカースクリューを用いる場合もあります。
費用(自費診療)
約1,280,400円~1,472,900円(税込)
※検査料、月1回の管理料等を含む総額
通院回数/治療期間
毎月1回/24か月~30か月+保定
副作用・リスク
矯正装置を初めて装着後は、歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、噛み合わせが不安定になることで顎の痛みを感じる場合があります。
歯を動かす際に歯の根が吸収して短くなる、歯ぐきが下がる場合があります。
治療中は歯みがきが難しい部分があるため、お口の中の清掃性が悪くなってむし歯・歯周病のリスクが高くなる場合があります。
歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であった場合、矯正歯科治療前と同じ状態に戻ってしまうことがあります。 ・
長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。