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インタビュー15/Kさん「上顎前突、叢生」

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「前医院との連携で転院のデメリットはゼロ」

Kさん「上顎前突、叢生」

矯正治療を始めたきっかけを教えてください

小さいころから歯並びが悪く、上の前歯が出ている状態で、歯科検診でもかみ合わせが良くないと言われていました。歯並びによる大きなトラブルはとくにはなかったのですが、高校3年生のときに、母のすすめで矯正歯科に初めて足を運びました。母も生まれつき歯並びが悪く、僕に遺伝したことを気にかけていたようです。当時は実家のある富山県に住んでいたので、県内の矯正歯科を受診。先生から「矯正で歯並びをよくすることは、歯の健康だけでなく体の健康にもつながりますよ」とすすめられ、治療を始めました。

矯正装置は痛かったですか

初めてつけたときは、もう痛くて痛くて悶絶するような思いでした。当時は高校生で、学級会長を任されていたのですが、クラス全体へ号令をかける際、舌を歯の裏につけて発音する「た行」などが痛くて言えず、任務を果たせない状態でした。しゃべれないし、ご飯も食べられないしで本当につらかったですね。でも、実際に歯が動き始めてくると、痛みがあるということは歯が動いていることだと実感をもって理解できるようになり、そのうちに痛ければ痛いほど、ああ動いているなとポジティブに考えられるようになりました。

なぜひるま矯正歯科に通い始めたのですか

大学受験をして、東京の大学に進学することになったためです。富山でお世話になった先生が、大学時代の後輩が東京にいるからということで紹介してくれたのが、ひるま矯正歯科の晝間先生でした。これまで親身になって治療をしてくださった先生からの紹介であったことや、医院の場所が新しい住まいから近かったことから、迷うことなくひるま矯正歯科への転院を決めました。

ひるま矯正歯科の印象はどうでしたか

まず、施設全体がすごくきれいだなと思いました。女性のスタッフの方たちも、皆さんきれいでびっくりしましたね(笑)。晝間先生の第一印象は、「意外と若い先生だな」ということと「ヒゲがはえてる! ダンディー!」(笑)。以前の先生からの紹介でしたし、医院や先生の雰囲気もとてもよかったので、転院による不安は全くありませんでしたね。

治療はどのようにおこないましたか

ひるま矯正歯科で治療を始めたのは、前の医院で矯正治療を開始してから1年後くらいの時期。矯正装置をつけ、抜歯した上の左右4番目の場所に犬歯が移動したころです。転院はしましたが、前の医院と治療のコンセプトも方針も変わらなかったし、診察の資料もすべて引き継いでもらえたので、これまでの治療の続きをひるま矯正歯科でやってもらうという感じでした。月に1度のペースで定期的に通い、診てもらいました。

晝間先生の印象を聞かせてください

患者さんに安心感を与えてくれる先生だと思います。僕自身、自分が納得しないと前に進めないタイプなのですが、例えば治療の過程でゴムをつけることについても、「なぜゴムをつけたほうがよいのか」「ゴムをつけるとどのように変わるか」ということを、きちんと説明してくださったので、「なるほど」と納得して治療をすすめることができました。ゴムは、正直なところ、食事の時にはずして終わったらまたつけるという作業が面倒なのですが、晝間先生の説明に納得できたので続けることができました。

治療中、なにかトラブルはありましたか

リテーナーをなくしてしまったことですね。しかも2度(笑)。どちらも僕の性格上の問題だったのですが、晝間先生はそういうことも含めて、すべて受け入れ、あたたかく対応してくださいました。リテーナーをなくしたことによって、前歯に隙間ができ、結果的に治療は少し遅れてしまいました。現在矯正治療中の皆さま! リテーナーはなくさないように気をつけてくださいね。本当に焦りますよ(笑)。

ひるま矯正歯科に転院してよかったですか

本当によかったです。歯並びがきれいになったという見た目はもちろん、毎回ていねいにクリーニングをして、歯みがきの仕方など歯のケアについてのアドバイスをしていただけたのがとてもありがたかったです。デンタルチェックに対する考え方が確立されましたね。僕の場合、以前の先生の対応にも納得していましたし、その先生が紹介してくださった晝間先生の対応にもすごく満足しているので、転院によるデメリットはゼロ。本当に幸せです(笑)。

ひるま矯正歯科への要望はありますか

要望というよりお願いですが(笑)、晝間先生と治療以外でお会いしてお話ししてみたいです。治療の中で、僕の不明な点すべてにこたえていただいてとても感謝しています。晝間先生のことを尊敬しているので、歯のことだけでなく、人生観や仕事観などうかがってみたい。いろいろなことを教えていただきたいと願っています!

矯正治療は、費用や時間、体力的にも負担は大きいですが、「治療したい」と思った時を自分へのチャンスと捉えて、始めてみるのもいいと思います。将来の健康を得るためにも、まずは一歩踏み出してみることをおすすめします。

初診時の診断:「上顎前突、叢生」

今回は富山県の寺田矯正歯科医院で治療を開始され、東京の大学入学と同時に当院に転医された男性のKさんにインタビューの御協力をいただきました。
当院の矯正歯科治療は、新潟大学矯正歯科のスタンダードエッジワイズテクニックを用いて治療をおこなっており、同じ医局出身の大先輩歯科医院寺田先生からの転医であったため特に大きな問題もなく治療を継続できた症例です。
寺田矯正歯科のホームページはこちら

■ 現症

【主訴】

歯並び(上の歯が前に出ていること)を気にされて矯正治療による改善を希望されました。

※以下より画像をクリックすると大きい画像が見れます。

顔貌所見

顔貌

骨格的に上下顎骨の前後的なズレが大きく、下顎は後退し軽度の上下口唇突出感を認めます。口唇が鼻尖とオトガイを結ぶEラインを超えています。

口腔内所見

上下顎歯列の前後的な位置関係に大きなズレがあり上顎歯列に対して下顎歯列が後方に位置する大臼歯関係Angle class II、上下顎前歯部に軽度の叢生、上顎前歯部にスペースを認めました。右上2番は口蓋側(内側)に転位しているため、切縁が斜めに咬耗していました。

 治療前 上顎

 治療前 右側 治療前 正面 治療前 左側

 治療前 下顎

特記事項

全身的な疾患や顎関節症などはありませんでした。上下顎左右側には第3大臼歯(親知らず)が埋伏していました。

▲埋伏している親知らず
埋伏している親知らず

■ 寺田矯正歯科での治療方針

検査の結果から、上下歯列の前後的な位置関係を改善して叢生を改善するために上顎のみ第1小臼歯(左右上4番)を抜歯して叢生および咬合関係の改善をおこない、臼歯関係はAngle class II仕上げを目標として矯正治療を開始しました。

■ 寺田矯正歯科での動的治療開始時口腔内写真

動的治療開始

寺田矯正歯科での動的治療開始時 右側寺田矯正歯科での動的治療開始時 正面寺田矯正歯科での動的治療開始時 左側

■ 当院転医時

当院への転医は、動的治療開始から約12ヵ月後、犬歯の遠心移動終了時でした。治療方針や装置などに変更の必要はないため、そのまま治療を継続しました。経過の治療方針としては、第二大臼歯のコントロールおよび前歯の後退による空隙の閉鎖、緊密な咬合の獲得です。

当院転医後の動的治療開始時 右側当院転医後の動的治療開始時 正面当院転医後の動的治療開始時 左側

■ 治療結果

動的治療期間

動的治療期間は約37ヵ月でした。予定の治療期間は明記されていませんでしたが一般的には30ヵ月前後で動的治療が終了すると思われる症例ですので治療期間としてはやや長くなってしまいました。

顔貌所見

顔貌

上下顎前歯が後退したことでEラインの内側に口唇が入り、口唇の突出感および口唇閉鎖時の緊張感が減少し、オトガイ部が明瞭になり良好な側貌を得ることができました。

口腔内所見

叢生、上下顎前歯の唇側傾斜は改善され、上下顎の全ての歯が効率よく接触する安定した咬合を得ることができました。 右上2番は術前の咬耗により切縁が斜めになっています。臼歯関係はAngle class IIで仕上げました。

治療後 上顎

治療後 右側治療後 正面治療後 左側

治療後 下顎

X線写真所見

パノラマX線写真所見では、治療途中にブラケットポジションの変更などをおこないましたが歯軸の平行化に不十分な点も認められましたが歯槽骨や歯根の吸収は認められませんでした。親知らずは完全な萌出が困難であると考え、保定期間中に抜歯することとしました

X線写真

セファロX線写真の重ね合わせにより上下顎前歯が後退し、口唇の突出感、緊張感が改善し、側貌における硬組織と軟組織のバランスが改善したことを確認できました。

セファロ重ね合わせ

■ 考察

本症例は、上下歯列の前後的なズレが大きく、口唇の突出感もあるため、大臼歯のアンカレッジコントロールや前歯の後退量から口唇の後退量を予測する必要があります。また、上下で仕上がりの歯牙本数が異なるため歯のサイズが合いにくく、治療の仕上げに繊細さが要求され矯正歯科的には難症例であると言えます。このような症例をきちんと治療するためには知識や経験が豊富な専門医の元で治療を開始し継続的な治療をおこない完了することが理想的です。一方で、患者さんの様々なライフステージで転居が必要となることは少なくなく、同じ矯正歯科医院に通い続けることが難しい場合もあるでしょう。このような場合でもきちんとした診断により治療が開始されていて、適切な紹介先の選択などがおこなわれれば治療結果に大きな悪影響を与えずに済みます。

本症例は、寺田矯正歯科の治療方針が適切で資料もきちんと揃っており転医の際の連絡も丁寧におこなっていただけたので転医の受け入れ先である当院としても不安なく治療を継続することができました。その結果として、治療の質を落とさず、患者さんにも不安を与えず治療を終えることができましたので転医症例としては理想的な結果を得ることができました。私たち矯正歯科医はこのような連携をおこないながら患者さんに負担をかけないように日々努力して治療をおこなっています。

当院ではどのような患者さんでも転医の受け入れをおこなっていますが、治療開始時の方針が不適切な医院からの転医は治療を全てやり直さなければならなくなることもあり、その頻度は少なくありません。皆さんも矯正治療を開始される場合は転医の可能性も含めて検討され、経験豊富な矯正歯科専門医の元で治療を開始することをお勧めします。


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