HOME >  医院案内 >  症例紹介 >  症例紹介4/Mさん「開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎

症例紹介4/Mさん「開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎

BACK

Kさん「HPの質問コーナーはウソじゃなかった」

初診時の診断:「開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎」

初診時の診断:「開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎」

Mさんの骨格的な問題点は、上顎骨に対して下顎骨が後下方に位置しさらに右側に偏位していたこと、下顔面骨格(鼻の下から下顎の先まで)に対して軟組織が短く下顎先端オトガイ部の後退感も強い傾向を認めたこと。歯槽性(歯と歯並び)の問題点は、下顎骨が後下方に位置していることから前歯部の開咬、下顎骨が右側に偏位していることから上顎歯列正中に対して下顎歯列正中が右側に偏位していたこと。また前歯部は叢生(乱ぐい歯)を伴いながら唇側(前方)へ傾斜しているため口唇が閉鎖しづらく閉鎖時のオトガイ部付近の緊張感によりいわゆる「梅干し」ができ、側貌において口唇の突出感が顕著でした。初診時23歳。

そこで、上下顎左右小臼歯及び親知らず(84・4、84・4)の抜歯により前歯を後退させて叢生を改善するスペースを確保し、顎間ゴムにより開咬を改善する方針としました。治療期間は30ヵ月を想定して治療を開始しました。

治療結果は抜歯により叢生が改善され前歯が後退し口唇の突出感が改善されました。また、犬歯や前歯の位置を調整することで上下歯列の正中もほぼ一致させることができました。治療期間は、ほぼ予定期間である29.9ヵ月で動的治療をすることができました。

本症例の様に開咬を伴う上下顎前突症例は、患者さんの顎間ゴムによる協力と矯正歯科医の適切なアンカレッジコントロール(大臼歯が前にこないようにする工夫)が必要になる症例です。特に顎間ゴムは装着の煩わしさから充分な協力が得られず治療期間が長引いてしまったり、充分な治療結果を得ることができない症例も経験しています。本症例では患者さんが遅刻やキャンセルもせずに治療に対して協力的な姿勢を保って頂いたおかげで質の高い治療結果を得ることができたと考えています。

動的治療後の検査において、むし歯や歯周病のリスクが減少したことを確認できました。しかし、軽度の歯肉炎を認めたため、これから保定期間(リテーナー)を通してPMTC、歯石除去で改善していきます。

開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎 治療前後 写真1

開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎 治療前後 写真2

開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎 治療前後 写真3

開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎 治療前後 写真4

開咬合、両突歯列、叢生、右側偏位顎 治療前後 写真5


BACK

永久歯の矯正治療(Ⅱ期)の目安

治療内容
オーダーメイドのワイヤー矯正装置で治療を実施します。(スタンダードエッジワイズ法)
治療に用る主な装置
マルチブラケット装置、症状により歯科矯正用アンカースクリューを用いる場合もあります。
費用(自費診療)
約1,280,400円~1,472,900円(税込)
※検査料、月1回の管理料等を含む総額
通院回数/治療期間
毎月1回/24か月~30か月+保定
副作用・リスク
矯正装置を初めて装着後は、歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、噛み合わせが不安定になることで顎の痛みを感じる場合があります。
歯を動かす際に歯の根が吸収して短くなる、歯ぐきが下がる場合があります。
治療中は歯みがきが難しい部分があるため、お口の中の清掃性が悪くなってむし歯・歯周病のリスクが高くなる場合があります。
歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であった場合、矯正歯科治療前と同じ状態に戻ってしまうことがあります。 ・
長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。