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マウスピース型(アライナー型)矯正治療

マウスピース型(アライナー型)カスタムメイド矯正歯科治療とは?

マウスピース型(アライナー型)矯正とは、カスタムメイドの透明なマウスピースを利用して歯を移動させる矯正歯科治療です。1週間毎に硬さや形の違うマウスピースをご自身で交換し、1日20時間以上装着していただくことで、少しずつ歯を動かしていきます。

装置が取り外しできる上、目立たないので、今まで見た目を気にされて治療に踏み切れなかった方や、金属アレルギーで諦めていた方でも矯正治療を受けられるようになりました。
当院では、矯正治療中のむし歯や歯周病の管理もしっかり行いますので、2~4か月に一度の来院が必要になります。

口腔内の状態が整い次第、矯正検査を行い、その後の診断で適応かどうかわかります。ではマウスピース型矯正治療に適応するのはどのような症例でしょうか。不適合な症例などを含めてご紹介します。

マウスピース型矯正治療の適応症例

メリット・デメリットは?

メリット

  • 装置が目立たなく、取り外し可能
  • 通院間隔が2~4ヶ月に一度で済む
  • 歯を磨きやすい

デメリット

  • 適応症例が限られる
  • 治療の精度がやや低い
  • マウスピース装着の自己管理が必要

マウスピース型(アライナー型)矯正治療の特徴

特徴その1矯正医である院長の適切な診断

矯正治療を成功させる秘訣は、歯並びや噛み合わせの周囲にある唇、上下顎骨を含めた顔面の骨格などの分析を十分に行い、的確に診断することです。矯正歯科では、セファロ(頭部X線規格写真)、顔貌写真、口腔内写真撮影は、世界標準として必要な検査です。

一般歯科で行うマウスピース型矯正治療では、上記検査まで行わない場合もあるかもしれませんが、当院ではワイヤーを用いる矯正と同様にこれらの検査を行い、矯正治療のゴールに向けた適切な治療方針を院長が決定いたします。


セファロや顔貌写真など

治療開始前の精密検査
検査結果の分析・診断

特徴その2インハウスアライナー

当院では、治療計画作成用のCADソフトおよびマウスピース作成用の3Dプリンターを導入しています。
定期的な口腔内写真の撮影やスキャニングにより、治療の進行状態を再評価し、必要であれば随時治療計画の修正を行い、歯の移動の予測実現性を高めます。マウスピースの作成は外注に出すことなく、当院に勤務する技工士が制作するため、矯正医と技工士の意思疎通も随時行えます。

インハウスアライナーが可能になったことで、マウスピース型矯正治療では難しいとされている抜歯を要する矯正治療、上下顎前突の前歯を後退させる矯正治療、上下顎のズレがある矯正歯科治療にも対応可能となります。


当院のインハウスアライナー:シミュレーション


3Dプリンター


歯型模型とマウスピース

特徴その3マウスピース+ワイヤー装置によるハイブリット対応

当院では、治療の前半はマウスピース型矯正、後半はワイヤーを用いた矯正(スタンダードエッジワイズ法)で行う「矯正治療のハイブリッド対応」が可能です。

歯列全体を覆うマウスピースは、どうしても上下のマウスピースの厚み分、奥歯の咬合に問題が起きやすいのですが、ワイヤーで細かく調整を行うことでその問題は回避できます。
院長が矯正医である当院ならではの対応で、「目立たない矯正治療」と「質の高い矯正治療」の両立が可能となります。
矯正装置によって抜歯部位や診断が変わることはありませんので、マウスピース単独で治療を予定していた方が、自己管理が難しいなどのさまざまな理由から、途中で「やはりワイヤーを用いた矯正治療に変更を…」という場合でも対応可能です。


マウスピース型矯正治療 + ワイヤーベンディングのスタンダードエッジワイズ法

マウスピース型矯正治療Q&A

一般的に固定式の矯正装置に比べて痛みは少ないとは言われていますが、痛みには個人差があるため、痛くないとは言い切れません。歯並びを整えるため、次のステップへの歯列に合わせてしっかり作られていますので、装着直後は圧迫感を感じますが、時間とともに慣れていきます。マウスピースはソフトな素材でできていますので、粘膜を傷つけて口内炎ができるというようなことも少ないです。

厚さ0.8㎜以下の透明な素材で、歯列に合わせてぴったりと作られていますので、装着していても周囲にはほとんど気づかれません。

よく「治療期間が短い」と広告されていますが、適応症例が軽度な場合が多いためであり、実際の治療期間は固定式の装置の場合とほとんど変わりません。患者さんの症状、治療方針や治療計画によって異なりますが、歯の動的治療期間は一般的には2~3年が多いです。

初めて装着した時は違和感があるかと思いますが、裏側の矯正装置のような舌への影響は少ないため、発声や滑舌に関しての影響は少なく、すぐに慣れて普通に話せるようになると思います。

水はそのまま飲んでも構いません。しかし、糖分が含まれる飲み物やコーヒー・ウーロン茶など着色しやすい飲み物は、マウスピースに溜まってむし歯や歯の着色の原因になる可能性があるため、取り外してから飲むようにしてください。

食事の場合も、マウスピースの汚れやマウスピースと歯の間に物が挟まることを防ぐため、必ず取り外して専用ケースに入れるようにしてください。食後は歯磨きをしてからマウスピースを装着するようにしてください。

取り外したマウスピースは、流水で汚れを洗い流してください。高温のお湯はマウスピースを変形させてしまう恐れがあるため避けてください。定期的に専用の洗浄液で殺菌・消毒すると、より衛生的に使用できます。

はい、1日20時間以上装着する必要があるため、おやすみの時も付けたままにしてください。少々の歯ぎしりなどがある場合にはマウスピースがあったほうが効果的ですが、強いくいしばりなどがある方はマウスピースの破損につながりますのでご相談ください。

はい、差し歯があっても矯正治療は可能ですので、マウスピース型(アライナー型)矯正治療ももちろん可能です。ただし、インプラントの歯の場合は動かせないため、インプラントの本数や部位などにより治療できるかどうかが決まってきます。詳しくはご相談ください。

プロのスポーツ選手でもマウスピース型(アライナー型)矯正治療を行っている方は多くいます。ぶつかったり転んだりした時でも、固定式の装置に比べて口内を傷つけにくいです。

固定式の装置よりは影響が少ないかと思います。マウスピースをしたまま演奏もできますし、大事な本番などは一時的に外して演奏しても良いかと思います。

他の矯正装置同様、矯正治療をすると歯並びや骨格などの口腔環境は徐々に変わっていくため、最初は違和感があるかもしれませんが、矯正治療をしながら演奏を両立するためには、ブランクを置かずに、できるだけ装着したままその環境に慣れさせていくことが大切です。

マウスピース型矯正治療

治療内容
カスタムメイドのマウスピースを定期的に交換し、歯に少しずつ適切な力をかけて歯並びを整えていきます。
費用の目安(自費診療)
約115万円(税込) <動的治療2年・保定2年の場合>
通院回数/治療期間
2~4か月に1回/ 24か月~30か月+保定

マウスピース型矯正治療+ワイヤーを用いた矯正治療(スタンダードエッジワイズ法)

治療内容
カスタムメイドのマウスピースを定期的に交換し、歯に少しずつ適切な力をかけて歯並びを整えていきます。
1~2年後にワイヤーを用いた治療に移行し、治療のゴールに向けた細かな調整を行います。
費用の目安(自費診療)
約138万円(税込) <動的治療2年・保定2年の場合>
通院回数/治療期間
2~4か月に1回/ 24か月~30か月+保定

副作用・リスク

  • マウスピースを含め矯正装置を初めて装着した時は、違和感や圧迫感、疼痛などを感じる場合があります。
  • 歯根吸収や歯肉の退縮が起こる場合があります。
  • 固定式の矯正装置は歯磨きがしにくくなるため、むし歯・歯周病のリスクが高くなります。また、マウスピースの場合は1日の装着時間が長いため、口内清掃不足だとむし歯・歯周病のリスクが高くなります。
  • 歯の移動後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分の際は、後戻りが生じる場合があります。
  • マウスピースの装着時間が少ないと治療期間が長引く場合があります。
  • 長期に安定した歯並び・噛み合わせを創り出すために、やむを得ず健康な歯を抜く場合があります。