| こんにちは.晝間康明@ひるま矯正歯科です. 大変な御苦労をされて外科矯正を行なったのに治療結果に対して不安にならている心中お察しします. 微力ながら回答により不安が改善されれば嬉しく思います.
回答するにあたり非抜歯による矯正治療で現在も矯正装置を装着し動的治療期間(術後矯正)であると考えてお答えします.
> 一点目は審美的な問題です。 > ・余った肉、たるみで頬・口元がしまりの無い感じ 下顎骨を後退したばかりなので軟組織が余っている状態と思われます. 開咬量が増え(大きく口を開けられるようになり),ある程度の固いものも噛めるようになると徐々に軟組織は引き締まってきます. 年齢的にも新社会人と言う事から20代前半で適応能力は高いと思われますので,まずは特別な対応をせず経過を観て頂いて良いでしょう.
> ・逆に口元が出たように見えてしまう(周りにはやはり口元出た?と言われます…) 上下顎前歯が唇側に傾斜している骨格性下顎前突症のケースでは,下顎骨を後退させた事で口唇の突出感は残るかもしれません. もし非抜歯の矯正治療であれば抜歯の矯正治療によりスペースを確保して前歯を後退させる事で改善できるかもしれません. 既に抜歯しているのであればオトガイ部の後退が強いのかもしれませんのでオトガイ形成術が必要かもしれません.
> 1.下顎の移動による筋肉の弛緩などによって、話しづらくなることはあるでしょうか? > また、筋肉が馴染んでくることによって改善される可能性はありますでしょうか? > 2.舌のトレーニングで舌の幅が狭くなったり、この状態が改善される可能性はあるでしょうか? > 下顎の後退量が9mmとかなり後退した症例だと思われ,舌も大きく低位舌であった可能性が高く,現在は下顎の後退に舌が適応しきれておらず話しにくい状況だと思われます. 実際の術後の口腔内では上顎歯列の内側にある口蓋部分に空間があり,そこに舌を挙上させる事で口腔内の狭さを感じにくくなります.まずは舌を上顎口蓋側に挙上させるように意識すると良いでしょう.それでも舌房の狭さを感じるようであれば舌縮小術(舌を小さくする手術)を行なう事もありますが極めて稀です.
外科矯正では,上下顎骨の位置関係が急激に変化するため舌や頬などの軟組織が適応するまでにある程度の時間がかかり,当院の患者さんも質問者さんと同じような不安を持つ事があります.その様な場合は同様の説明をし時間の経過とともに改善していますので安心して下さい.一般的に外科手術から半年経過すると噛む力や軟組織のたるみがとれてきますのでまずは経過を観てみましょう. 矯正担当医も同様の経験は積んでいるはずですので,担当医に質問して頂くとより正確な答えを得る事が出来て多くの不安は解消するでしょう.
以上,参考になれば幸いです.
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