| こんにちは、晝間康明です。休診日につき自宅より回答します。
> 骨格性の上顎前突では、よほどひどくないかぎり外科矯正は、しないものなのですか? 当院では外科矯正適応の患者さんの内、約1割だけが上顎前突でその他の方は骨格性の下顎前突か偏位の方です。 これは、上顎前突の場合は下顎を前方に移動すると後戻りをする症例が多いためあまり積極的に外科矯正を選択しない事、下顎の突出感に比べ下顎の後退感は主訴になりにくいことが理由です。
>二つ目は、抜歯して上顎前突をなおすとやはり前歯の角度がなくなるぶん鼻下が長く見えるようになることは、ありますか? 多少は長く見えるようになることがあります。特に初診時の上顎前歯の前方傾斜が強い症例、開こうを伴う症例、下顎骨が回転して下顔面が長くなる症例ではその傾向が強いでしょう。
>三つ目は、成人の過蓋咬合の治療は、あまり臼歯の高さをかえることは、ないものなのでしょうか? 成人であってもなくても臼歯の高さを変えることは難しいので変えたくても変えられない場合が多いと思います。特にインプラントアンカーを使用せずに高さを変えることはほとんどできません(変わることはあります)
>4つ目は、上顎前突を抜歯矯正でなおした場合、下唇からオトガイにかけてに多少なりとも変化は、ありますか? 初診時の状態により変化は様々ですので一概には言えません。 しかし、上顎前歯が前方に突出していてその前歯を覆うように下唇が閉鎖している症例では、矯正治療により前歯が後退することで下唇が閉じやすくなり突出感や緊張感が改善されます。緊張感が改善されることでオトガイの突出感も改善する場合があります。
矯正治療を開始する前は不安な点が多いと思います。 矯正治療の変化は初診時の状態(噛み合わせや骨格)により治療結果は異なり、治療後も完全に予測することはできません。私がこの質問コーナーで回答する内容はあくまでも一般論であり実際の治療方針とは大きな隔たりがあるかもしれないことを充分にご理解ください。
以上、回答とさせてさせていただきますが参考になれば幸いです。
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