| 2008/02/03(Sun) 09:07:54 編集(投稿者)
<同じ矯正歯科医としての心情を>ということですが、矯正歯科医とて一介の人間、10人いれば十人十色で、悟り切ったような寛大な先生もいれば、嫉妬心も猜疑心も人一倍という矯正医も少なくありません。あえて偏見の誹りを恐れずにいえば、歯科医という一国一城の主(あるじ)の中にあって、とくに矯正歯科医という人種はよく言えば個性的、悪くいえば独善的でプライドが高いというのが相場です(矯正医の自己分析ともいえますが)。 manaさんの質問の主旨からズレていることを承知で前口上を述べましたが、これは読み捨てていただくとして、manaさんが<矯正の結果については非常に満足している>というかぎり、矯正医も納得しているはずで、manaさんが悶々とするほどmanaさんに悪感情を持っているようには思えません。<私は痛みに弱い>というmanaさんが、よく骨延長術に耐えたと思いますし、だからこそ今の結果があることを思えば、担当医も満足しているはずです。 親知らずの抜歯はさらに問題性が低く、いわゆる非抜歯矯正というのは一本も歯を抜かないのではなく、原則的に親知らずだけは抜くものです。矯正医の方針とは異なるとはいえ、それが歯科医の面子に関わるほどの大問題だとは思えません。 矯正医のプライドが傷ついたかどうか、その辺りのお互いの心の機微までは分かりませんが、manaさんに<感謝の気持ちを伝えたい>という想いがあるのであれば、是非伝えるべきです。感謝されて気分を害する人はまずいないでしょうから、あとは感謝の気持ちをどう伝えるかでしょう。 たとえば一つの方法ですが、2月14日のバレンタインデーにかこつけて、小さなチョコレートに感謝の気持ちを短く手書きしたものを添え、出来ればその日(14日)に足を運んで受付に言付けて渡すか、14日は木曜日で休診日の歯科は多いので、休みであれば(後ではなく)前日にでも届ける、というのはどうでしょう。お節介ついでにいえば、チョコレートは1000円程度の高級でシンプルなもの(たとえばゴディバなど)が相応しいでしょう。なお、いうまでもなく渡すのは今の女性担当医でなく、必ず院長にと伝えることと、メッセージの中に院長名とmanaさんの名前を忘れずに入れることです。
開口訓練についてですが、これまで当院の外科矯正の患者さんで、術後に開口に問題を残したケースを経験していません。特別に開口訓練は指導していませんが、術後ある程度の期間が過ぎたら、徐々にゆっくり大きく開く練習をしてもらうことで、数ヶ月後に標準的な開口量に皆さん回復していましたので、開口訓練という意識は今もあまりありません。そのため、根拠をもってアドバイスできませんが、顎骨に機能的な問題がなければ、開口訓練で標準的な量まで開口できるようになるはずです。この訓練は、口腔外科医の指導の下で行なうのが望ましいと思いますし、訓練で回復するのであれば頑張るべきだと思います。なお、開口訓練には矯正中かリテーナーになっているかは関係ありません。 ちなみに、先ほど下顎前突症の外科患者さんですでにリテーナーも終了かという患者さんが見えたので、開口のことを聞いたところ、顎間固定のとれたその日から開口練習をするよう指示され、その人は3ヶ月ぐらいで普通に開口できるようになったということでした(参考までに)。
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