| この質問コーナーでは、よく「矯正歯科専門医に診てもらうように」とアドバイスしますが、それは、矯正を一般歯科医が診るのは時に<咽喉が痛くて眼科に行く>くらいの筋違いな場合がある、と経験的に感じているからです。傲岸不遜を承知でいえば、ご親戚の先生は矯正には門外漢ではなかったかと、この投稿に見る<見立て>からそう思います。仮に20年前だとしても、当時すでに矯正専門歯科医院は少なからず存在していましたから、紹介するするくらいの配慮があってもよかったと、矯正歯科の立場にいるものとしては思ってしまいます。 <診ていないと判断できない>のはその通りで、一口に叢生といっても成り立ちは様々で、方針も一通りではありません。そのうえで、歯が大きくて顎に入りきらない以外、骨格型や歯牙歯周組織の健康に問題がないケースと想定した場合の治療方針は、抜歯矯正(本数と部位は未定)で約2年半がひとつの目安かと思います。ただ、<最近は顎がロックしてしまうこともある>という顎関節症については、まったく別の観点からの対応が必要です。それが何かは、裕子さんの矯正資料を精査したうえでなければ分かりません。 <前歯を抜歯してインプラント>にすることが、どうして顎関節症の解決になり、矯正の代わりになるのか皆目分かりません。単なる冗談であって欲しいものですが、裕子さんには矯正歯科にきちんと相談する前に<前歯の抜歯ーインプラント>のような不可逆的処置(元に戻せない処置)をすることのないよう、くれぐれも注意してください。そして、まずは然るべき矯正歯科専門医に足を運んでご相談下さい。 なお蛇足ながら、裕子さんにはこのHPにある「無料メールセミナー」が参考になるかと思います。
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