| まず、<外科手術適用の症例であるといい、また矯正のみでも治せる>というのをボーダーライン・ケースといいますが、ここの過去ログを探してお読みいただくとお分かりのように、ボーダーライン・ケースを、外科矯正でなく治療するのはあまりお勧めしません。そのうえで、SSRO法でなく下顎歯槽骨骨切り術(ディングマン法かケーレ法でしょうか)を選択するメリットが分かりません。 リスクのない手術はありませんが、それを排除してもSSRO法より歯槽骨骨切り術が適していると考える症例がないため、当院では歯槽骨骨切り術で矯正した症例を持っていません。そのため、理論的にでしかありませんが、歯槽骨骨切り術の特長から、機能面はともかく審美面で不満を残す可能性はありそうです。詳細は、外科担当医に聞いて頂くのが一番確かです。 SSRO法に先立って下顎の親知らずを抜歯するのは、下顎の切断線が親知らずに近いため、手術中に偶発的に、親知らずの部分から破折することを恐れるからです。抜歯窩の治癒が必要ですので、最低でも手術3ヵ月前には抜歯し終わっていないといけません。 ところで、下顎歯槽骨骨切り術を受けるのはOKなのに、親知らずの抜歯に気後れするというのはなぜなんでしょうか。
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