| 確かに術後半月ぐらいでは、離断した骨はまだ癒着していないので、不安定でグラグラしますが、いささか腑に落ちないのは、ゆきさんがはずみで押したという上顎が、<グーっと下がった>としたら、その時点で咬み合わせが(受け口傾向に)ハッキリ変ったはずです。 そうなったとしても、まだ術後矯正中ですから、矯正医は口腔内ゴムなどの使用で直ちに元に戻すはずですし、十分戻せる時期だったはずです。また、その時期であれば、まだ手術した外科に通院していたはずですから、異変があれば外科医も気づくでしょうし、それなりの対応をしたはずですが、どうだったのでしょうか。 にもかかわらず術後矯正がもうじき終わるというのは、<引っ込めてしまった上顎>というのはゆきさんの思い過ごしで、実際は異変は起きていなかったか、その後うまく回復処置がなされた、ということではないでしょうか。 <上顎前方移動の手術だけって出来るのでしょうか?>ということですが、上下顎の位置関係は、あくまでも咬み合わせの状態を見て構築しますので、術後矯正の終わった、咬合の改善が終わったこの時点で上顎だけを前方に移動したら、新たに出っ歯を作ることになって歯は咬み合わなくなってしまいます。 以上が<腑に落ちない点>ですが、上顎前方移動の手術だけというゆきさんの要望に対して、矯正、外科それぞれの先生は何といっているのでしょうか。矯正資料を精査すれば疑問は氷解するのかもしれませんが、仮に、ゆきさんの希望どおりのことが可能だとすれば、矯正装置を着けることは条件ですが、矯正を含めてすべて健康保険で賄われますので、負担は3割分だけです。その額はかなり低いと考えて大丈夫だと思います。
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