| まず、回答が大変むずかしいご質問であることを、あらかじめお断りしておきます。問題は、きわさんの最初の受け口の程度、横顔の状態がどうだったかと、術前矯正の方針上、どこの歯を抜歯したか、していないかですが、すでに1年を過ぎ、間もなく手術を迎えようとしているという今の(術前矯正のほとんど終った)状態からすると、一般的には、外科抜きの矯正治療に戻すのはかなりむずかしいといえましょう。 かって外科手術を前提に矯正治療を開始した成人女性に対し、治療の途中で本人の心変わりとその親の反対もあって、手術なしで矯正を終了した例があります。幸い非抜歯であったことと、上顎の叢生を治した所で咬み合わせは切端咬合状態であったことから、非難される程の仕上がりでなく済みましたが、かなり苦労したことを覚えています。 結論的にいえば、手術なしに変更した場合に、きわさんがどの程度の仕上がりで妥協するか(できるか)に掛かっていて、さらにいえば、手術を回避するために今の状態で矯正治療を中止してもいい、とまで覚悟できるかどうかです。 <いまからでは絶対に無理か>というご質問は、今の先生においては(ここまでやってきたので)という気持ちを含めて、まずほとんど無理だと思いますが、転医すれば、きわさんの希望に添って新たな方針でやり直してもいい、という矯正医はいるかもしれません。それは、あくまでもきわさんの矯正資料をよく見たうえで、なおかつ、きわさんの考えがもう揺るがないこと、そして、方針の変換に伴ういくつかのリスクやマイナスファクターをきわさんが受け入れ、仕上がりに対しても妥協できることを確認できれば、の話しになるでしょう。 きわさんのケースは、最初に<矯正治療のみで治るといわれた>ということですから、絶対に手術を受けなければいけないとか。是非受けた方がいいとは言えませんが、手術を回避する理由が<横顔のコンプレックスがなくなってきたから>だけだとしたら、治療方針どおり手術を受けた方がいいように思います。 なお蛇足ながら、これまでの外科手術を前提とした治療が保険診療だとすると、払い戻しなど手続き等がちょっと面倒かもしれません。
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