| これらの質問すべては、診断した矯正医がもっとも解りやすく説明できることで、診断したということは、すでに説明しているはずだと思いますが、どうでしょうか。あるいは、その場で尋ねなかったのには何か理由(わけ)があったのでしょうか。 詳細な矯正的資料がないうえでご質問に文章で説明するのは「群盲象を評す(撫ず)」の感がしますが、きよさんが<前歯二本以外は歯並びは悪くない>といっても、その原因はもう少し深いところにあって、そこを治さないかぎり主訴である前歯の状態も治せない、というのが矯正治療です。たとえば、八重歯の人が<八重歯以外は歯並びは悪くない>からといって、八重歯だけ治すことはできず、(恐らく抜歯治療によって)すべての歯を矯正した結果、八重歯が治るのと同じようなものです。 抜歯が必要かどうかは、資料を分析したうえで矯正医が判断したことですので、資料のない者がその方針に云々することはできません。また、抜歯の選択をコンピュータで行なっていることに疑義を呈しておられますが、最終的な決断はもちろん矯正医が行なっているはずです。抜歯決定までのツールとしてコンピュータを用いることは納得できないことですか。ただ、確かに診断や治療方針をすべてコンピュータ任せにしている先生は少ないと思いますが、きよさんの掛かられた矯正医は、科学的であるということをアピールしたいという思惑があって、あるいはその方が説得力があると思ってことさらコンピュータを前面に出して話したのではないでしょうか。 <過蓋咬合をほっておくとどうなってしまうのでしょうか?> ひとくちに過蓋咬合といっても様態は様々で、放置すると何が起きるか起きないかをここで断定的にお答えすることはできません。ただ、きよさんは何のために矯正歯科に行かれたのでしょうか。今ある状態を矯正したくて相談に行かれたかと思いますが、そのままで一生を過ごすか、改善して過ごすか、この質問は、結局はきよさん自身の価値観の問題に収束されるかと思います。
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