| 美容外科については詳しくないため、ryoさんがいう美容外科情報は寡聞にして知らないのですが、<美容外科で治療する場合の手術は違うよう>とか、<入院日数も少なく、治療も短期で済む>というのはどこから得た情報なのでしょうか。 受け口(顎変形症、下顎前突)の外科手術法にはいくつかありますが、その選択は症例によるのであって患者さんの好き嫌いで選ばれるものではありません。また、現在行われている下顎前突に対する(下顎の)手術法は、多くが下顎枝矢状分割法(SSRO法)といっていいかと思いますが、SSRO法が選択される理由は治療上もっともメリットが大きいからです。 その意味でも、ryoさんの手術法が外科矯正と美容外科とで大きく異なるとは考えにくいのですが、入院日数については、当院が依頼する所のSSRO法での平均入院期間が10日で、最短の人は例外ですが4日という記録がありますから、所によってですが、骨を離断する手術の入院期間としては決して長いものではないと思います。 <治療も短期で済む>という意味が、矯正治療すべてを含めたものであるとしたら、それについては注意が必要です。外科矯正の究極の目的は咬合の改善にあり、手術はあくまでもそのための一手段であり、矯正治療の一過程に過ぎません。美容を目的とした治療は、<見た目>をよくすることが主たる目的ですから、受け口という不正咬合の本質をおろそかにした(あえていえば無視した)治療は、あとあと問題を起こす可能性が多分にあることを、ryoさんは十分認識しておく必要があります。 費用についてはお尋ねではありませんが、顎変形症は立派な(?)疾患ですから、本来の口腔外科や形成外科での手術には健康保険が適用されますし、資格申請した矯正歯科医院では矯正そのものにも保険が適用になります。美容外科では美容が目的になるため保険は適用されないはずですが、ryoさんにとってこの辺りは別に問題ではないということでしょうか。回答は以上ですが、最後のご質問である口の中の手術跡は残らないと思って大丈夫です。 綺麗な花には毒があるといいます、都合のいいことばかりが書かれているものには、その裏を読み取る冷静さも必要です。ryoさんは、すぐにどちらかという結論を出すのではなく、まずは矯正歯科と美容外科の双方に実際に出向いて、ご自分の目と耳で情報(メリット、デメリット)を確認されることをお勧めします。
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