OPひるま歯科矯正歯科質問コーナー

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質問です /pico (04/02/14(Sat) 23:44) #787
`└` ヘッドギアーについて /晝間康明 (04/02/16(Mon) 00:02) #789
`├` Re[2]: ヘッドギアーについて /pico (04/02/17(Tue) 21:41) #792
`│└` Re[3]: ヘッドギアーについて /晝間康明 (04/02/18(Wed) 00:43) #794
`│ └` Re[4]: ヘッドギアーについて /pico (04/02/19(Thu) 18:52) #797
`│ └` Re[5]: ヘッドギアーについて /晝間康明 (04/02/19(Thu) 22:15) #798
`│ └` Re[6]: ヘッドギアーについて /pico (04/02/20(Fri) 18:30) #799
`│ └` Re[7]: ヘッドギアーについて /晝間康明 (04/02/21(Sat) 09:30) #800
`│ └` Re[8]: ヘッドギアーについて /pico (04/02/21(Sat) 15:40) #801 解決済み!
`└` Re[2]: ヘッドギアーについて /pico (04/02/16(Mon) 20:45) #791 解決済み!

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　質問です

□投稿者/ pico -(2004/02/14(Sat) 23:44:02)

出っ歯の矯正をしようとおもっているのですが、二つの病院に行ってみて、
ヘッドギアを使用する所と、使用しない所があるのですが、使用しない場合
どうやって歯を固定するのでしょうか。またそれは良い方法なんでしょうか。
教えてください

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　ヘッドギアーについて

□投稿者/ 晝間康明 -(2004/02/16(Mon) 00:02:51)

院長が出張中につき代わりに答えさせていただきます。
私は現在、大学の矯正科に籍を置く矯正専門医です。

出っ歯は専門的には上顎前突（上突歯列　上突咬合）と呼びます。このような症状に対しては上顎前歯が突出し上唇も突出している場合には上顎前歯を積極的に後退させる治療方針をとります。また、上顎前歯が突出していても軽度で、下顎の後退によるものであれば上顎前歯を下げ過ぎず下顎前歯を少し前に出す治療方針をとります（歯のでこぼこの量などにより実際にはもう少し複雑ですがここでは省略します）。
ヘッドギアーの主な目的は
１上顎の大臼歯が前に来ることを防ぐ　
２上顎大臼歯を後ろへ（奥へ）移動する　
３成長期にある患者さんの場合では上顎骨の前方への成長を抑制する　装置ですが、上記のような治療方針の違いにより使用するか否かを判断します。具体的には出来るだけ上顎前歯を後退させたい症例であればヘッドギアーを使う必要があります。またヘッドギアーを使えない環境にある成人患者さんの場合、インプラントをヘッドギアーのかわりの固定源とする場合があります。したがってヘッドギアーを使用するかしないかはpicoさんの資料を分析し診断した担当医の治療方針の違いによるものと考えられ、一概に良いか悪いかと判断することは出来ません。ヘッドギアーの使用を治療方針に組み込んだ場合、患者さんの協力が治療の成功に大きく影響します。picoさんも担当医から説明を聞きヘッドギアーの治療方針に納得された場合は担当医の指示に従いがんばってください。

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　Re[2]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ pico -(2004/02/17(Tue) 21:41:14)

丁寧な説明ありがとうございました。
実はヘッドギアを使うか使わないか以外に、もう一つ違いがありました。
私は１０ミリのオーバージェットで、下顎が普通の人より小さいのですが、
ヘッドギアを使うとこでは、将来のことを考え上の四番目二本の歯の他に親知らずを四本抜くと言われました。しかしヘッドギアを使わないとこでは、私の親知らずは今のところまっすぐ生えているために抜く必要はないそうです。そもそも親知らずという歯は将来どんなふうに悪影響がでるんでしょうか。抜いた方がいいのか抜かない方がいいのかよくわからないので、教えてください。

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　Re[3]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ 晝間康明 -(2004/02/18(Wed) 00:43:21)

院長はすでに出張から戻っておりますが引き続き私が答えさせていただきます。

矯正治療の方針では、大きく分けて抜歯を伴う治療方法と非抜歯でおこなう治療方法があります。抜歯をする主な目的は、歯と顎のバランスの不調和を解消するために行います。具体的には顎が小さくて歯が通常の数だけ萌出していると萌出するすき間が足りなくなりデコボコになったり、前（唇側）に飛び出してしまいます。そこでこれらの不正咬合の原因を除去し、治療後も安定した咬合を得るために抜歯して治療せざるを得ない症例が多く存在するのです。
オーバージェットが10ミリで下顎が小さいとなると歯・骨格の両方の不調和が考えられ矯正治療が難しい症例だと考えられます。前者の矯正の治療方針では上顎の第一小臼歯（上顎4番）と上下顎第3大臼歯（親知らず）の抜歯による治療とういうのはシビアな上顎前突症例の治療法として理解出来る治療方針です。

　後者の矯正医は抜歯せずにヘッドギアーも使わないと言う方針なのでしょうか？この方針ですと手術をしなければ治せないと考えられます。もし手術をしないで治すのであれば、歯を一本一本削り細くしたりすることで上下の歯列は何とかきれいに並ぶかもしれません。しかし治療後の安定は期待出来ず、前歯でモノが咬みきれない咬合を作り出してしまうと考えられます。
　
　抜歯の本数やヘッドギアーの負担は患者さんにとって大変で、これらを用いることなく治療出来るのであれば私たちも第一選択とします。しかし、本来必要な治療上の協力（ヘッドギアー、抜歯など）を求めず、患者さんにとっては耳障りの良い治療方針を選択し安定性に不安を残す事はするべきではないと考えます。
　我々矯正専門医の目的は患者さんそれぞれの骨格や歯列の状態に合わせて長期に安定する咬合を作る事です。前者の矯正医の方針は後者のものに比べpicoさんに対する治療前の負担は大きくなると思われます。しかし、picoさんが長期にわたり安定する口腔内の健康な状態を望むのであれば前者の矯正医の治療方針が適当と考えられます。

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　Re[4]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ pico -(2004/02/19(Thu) 18:52:19)

すごくわかりやすく教えていただいて本当にありがとうがざいました。
また質問なんですが、
親知らずは抜いてもいい歯なんですか？むしろ抜いた方がいいですか？
あと、ヘッドギアをしなければならない期間はだいたいどのくらいなんでしょうか。
教えてください。

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　Re[5]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ 晝間康明 -(2004/02/19(Thu) 22:15:22)

picoさんこんばんわ
　
　私たち歯科医師は歯をむし歯や歯周病から守り、歯の寿命を患者さんの寿命よりも長く持たそうと日々努力しております。そして矯正専門医は歯並びをきれいにし安定した咬合を作ることで患者さんの健康に貢献したいと考えています。
　したがって親知らずと言えども大事な歯なので出来るだけ抜きたくはありません。しかしpicoさんの現在の咬合状態はすでに、小さな顎の中に歯が窮屈に並んでいる状態であると思われ、そのような顎の状態で無理に親知らずを抜かずに矯正治療で並べようとしても、前歯が下がりきらなくなったり、キチンとした咬合が出来なくなることが考えられます。矯正専門医は歯や患者さんの健康を守るためには安定した咬合を作らなければなりません。ですから矯正医が親知らずの抜歯を勧めるのは安定した咬合を作るためと思われます。picoさんが矯正医の説明に納得され長期的な咬合の安定を考えるのであれば矯正医の指示に従うのが賢明だと思います。

　また親知らずの抜歯は一般的に腫れて痛いと思われていますが、そのような親知らずの抜歯は下顎の横を向いている親知らずを顎の骨を削って抜いた場合が主なものです。また親知らず抜歯後の腫れは、親知らずの状態と術者の手技の良否によるものですから、抜歯に不安を覚えるようなら大学附属病院、総合病院などの口腔外科専門医による抜歯を希望した方が良いかもしれません。

　ヘッドギアーの使用期間は治療方針（前歯を下げるときに奥歯が前に出てこないように使うのか、奥歯を現在の位置より奥に移動するのかなど）により異なるので一概には言えませんが、治療期間中の半分以上の期間、使用するものと考えた方が良いと思います。また使用を指示された期間中は毎日使わなくては効果がなく、結果的に矯正治療の質も下がってしまう（前歯が下がりきらず上下の前歯にすき間が出来てしまうなど）ので、指示に従うことが重要です。

　矯正治療は患者さんの努力が治療の質に影響する治療ですがその努力は報われるものだと信じています。picoさんが矯正治療後にすてきな笑顔と健康的な歯並びとなることをお祈りしています。がんばってください。

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　Re[6]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ pico -(2004/02/20(Fri) 18:30:32)

ありがとうございます。
やっぱり矯正は大変なことなんですね。でも、頑張ってみようと思います。
そこで、またまた質問なんですが、私はこれから受験生になります。このこともあってヘッドギアについて質問させていただいたのですが、やはりヘッドギアを使う方法をとろうと思うので、装着時間について。寝るときの６、７時間くらいじゃたりませんよね・・・やっぱり。ヘッドギアを勉強中につけることに抵抗があるんです。なれたら気にならないのならよいのですが。こんな時期じゃなくて大学生になってからの方がよいのでしょうか。希望としては大学生になる前に始めたいのですが。お忙しい中すいません。

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　Re[7]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ 晝間康明 -(2004/02/21(Sat) 09:30:11)
http://www.hiruma.or.jp

picoさん　おはようございます。
picoさんが大学受験の年齢（成長が終了している年齢）ということから、ヘッドギアーの使用目的は上顎骨の前方成長抑制ではなく、前歯を後ろに下げる時に奥歯が前に出てこないようにする、もしくは上顎の大臼歯を奥に移動させるといった目的であると考えられます。確かに受験勉強は精神的にも肉体的にも負担が大きく、この時期にヘッドギアーの負担が増えるのは大変だと思います。実際私の担当する患者さんでも、受験を理由に治療開始を遅らせることはしばしばあります。
私はpicoさんの口腔内や矯正資料を拝見したわけではないので最終的な判断はできかねますが、受験終了後の治療開始でも問題ないと思います。その点についても矯正担当医と相談し治療開始時期を決定するのが良いでしょう。
受験等あり大変だと思いますが頑張って下さい。

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　Re[8]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ pico -(2004/02/21(Sat) 15:40:44)

何回もお答えいただいてありがとうございました。

解決済み!

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　Re[2]: ヘッドギアーについて

□投稿者/ pico -(2004/02/16(Mon) 20:45:32)

> 院長が出張中につき代わりに答えさせていただきます。
> 私は現在、大学の矯正科に籍を置く矯正専門医です。
>
> 出っ歯は専門的には上顎前突（上突歯列　上突咬合）と呼びます。このような症状に対しては上顎前歯が突出し上唇も突出している場合には上顎前歯を積極的に後退させる治療方針をとります。また、上顎前歯が突出していても軽度で、下顎の後退によるものであれば上顎前歯を下げ過ぎず下顎前歯を少し前に出す治療方針をとります（歯のでこぼこの量などにより実際にはもう少し複雑ですがここでは省略します）。
> ヘッドギアーの主な目的は
> １上顎の大臼歯が前に来ることを防ぐ　
> ２上顎大臼歯を後ろへ（奥へ）移動する　
> ３成長期にある患者さんの場合では上顎骨の前方への成長を抑制する　装置ですが、上記のような治療方針の違いにより使用するか否かを判断します。具体的には出来るだけ上顎前歯を後退させたい症例であればヘッドギアーを使う必要があります。またヘッドギアーを使えない環境にある成人患者さんの場合、インプラントをヘッドギアーのかわりの固定源とする場合があります。したがってヘッドギアーを使用するかしないかはpicoさんの資料を分析し診断した担当医の治療方針の違いによるものと考えられ、一概に良いか悪いかと判断することは出来ません。ヘッドギアーの使用を治療方針に組み込んだ場合、患者さんの協力が治療の成功に大きく影響します。picoさんも担当医から説明を聞きヘッドギアーの治療方針に納得された場合は担当医の指示に従いがんばってください。

解決済み!

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