| 一般論として、「矯正治療はなぜしなければいけないか(矯正治療の必要性)」を言い換えると「矯正治療をしないとどのような不都合があるか」ということになりますが、成書ではその理由を10ほど挙げています。 その中の一つで実際に多いのが、補綴(ほてつ:ブリッジや入れ歯など人工的なものによる修復処置)ができない、というのがあります。そのため、補綴が必要になった方がやむを得ず矯正することは日常茶飯的にあって、世間ではキチンとした補綴物を入れるために50代、60代の方も矯正的処置を受けているものです。 投稿者さんの具体的な歯ならびや咬み合わせは分かりませんが、ことにインプラントは、植立後の口腔環境の善し悪しが成否の鍵になりますので、不正咬合のためにインプラントに過重な負担が掛かったり、清掃しにくい状態だったりするとインプラントは適用できません。 <矯正をやる必要は本当にあるのでしょうか>というご質問ですが、治療後にも長く責任の持てる歯科治療をしようとすればするほど、歯科医には投稿者さんにやってもらわなければいけないことがいくつかあります。そのうちの一つがまず矯正治療というわけです。 40代で差し歯(前歯)やブリッジがあり、その土台の歯(奥歯)の根が悪くなってというのは、ハンドルネーム<歯は大事>という割には歯の手入れを疎かにしてきた証です。老化は口から始まりますし、老化を遅らせるのも口です。若さを保ちながら健康で長生きするためには、口(歯と歯ぐき)にもっと関心と注意を払う必要があります。<歯は大事>さんには「不老長寿は口から」を肝に銘じて、担当医の忠告に従ってはいかがでしょうか。
|