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Nomal 矯正終了後のかみ合わせについて /かこ (05/10/03(Mon) 22:53) #1646
Nomal Re[1]: 顆頭安定位 /晝間@ひるま矯正歯科 (05/10/04(Tue) 11:48) #1649
  └Nomal Re[2]: 顆頭安定位 /かこ (05/10/05(Wed) 11:33) #1652
    └Nomal Re[3]: 顆頭安定位 /晝間@ひるま矯正歯科 (05/10/05(Wed) 16:54) #1655
      └Nomal Re[4]: 顆頭安定位 /かこ (05/10/06(Thu) 13:50) #1662 解決済み!


親投稿 / ▼[ 1649 ]
■1646 / 親階層)  矯正終了後のかみ合わせについて
□投稿者/ かこ -(2005/10/03(Mon) 22:53:24)
    こんにちは。先生に意見を伺いたく書き込みをさせていただきます。
    わたしは20台後半の女性で、先日矯正装置をはずし現在リテーナーをはめています。
    矯正装置は約21ヶ月間つけていました。
    リテーナーは上下とも透明プラスチックでカポッとはめるタイプです。

    元々の歯並びは、上の左右2番が下の歯の内側に入っているタイプの叢生で、
    上下顎前突症状もありました。上下4番目の歯を4本抜歯して治療を始めました。
    親知らずは3本がまっすぐ生えていて、1本が少し斜めになっていたので、斜めの
    親知らずを治療でまっすぐにして、親知らずを歯並びに生かしましょうという治療
    方針でした。担当医は矯正専門医(認定医)です。 

    それで上記の通り治療が終了して歯は並んだのですが、かみ合わせがうまくいって
    いません。上下の歯をかみ合わせると奥歯が噛む前に上下の前歯同士が当たってしまい、
    怖くてグッと噛み込めません。上下23番同士で当たっていると思います。
    実際上の2番は下の歯が当たるたびに軽く動揺します。
    担当医は「下顎の力を抜いて一番手前にひいたところが正しい下顎の位置です」と毎回の
    ように言っていました。診察台に寝転んだ状態で下顎を一番奥に押してかみ合わせて
    毎回調整を行っていました。しかし実際起き上がって、顎を自分にとって一番自然な
    楽な状態・一番発音がしやすい状態にすると上下の前歯は完全に当たります。
    装置が外れた現在も切端咬合とまでは行きませんが、それに近い感じです。
    (下顎を奥にすることを意識してもやはり当たり、奥歯で噛めない状態です。)

    上記の点は治療中何度か担当医に気になる点として指摘しましたが(治療中盤あたりから
    前歯の当たりはありました)、「長年慣れてきた噛み方・顎の位置が新しい歯並びに対応
    していない為です。下顎が一番奥にあるのが正しい位置なので、これから慣れてきて
    なじんでくるでしょう。」という趣旨の説明を受けて、少しワイヤーを調整するだけ
    でした。(毎回ワイヤーを少しずつ曲げていました)
    しかしわたし自身の感覚としては、下顎をいちばん奥にしたらそれだけで発音もしづらい
    し(特にイ音)、顎が窮屈でとても疲れます。治療中に耳鳴りが発生した時期もあり、
    装置が外れた今もほんの少し残っています。

    終了直前にこのままワイヤーをはずすのは不安だと思い、やはり当たります、気になり
    ます、ということを再度申し上げたところ、下の歯の先と上の歯の裏側を少し削られまし
    た。説明無くいきなり削られてしまったため、ショックを受けてしまいました。
    そしてもうこれ以上意見を言う気持ちもなんだかそがれてしまい、言われるがままに
    装置を外してしまいました。

    わたしの素人的な考えとしては、今の状態で上下123番の背をもう少し低くして
    (圧下?というのでしょうか)、下前歯があと少し内側に位置すればだいぶ楽に
    なるのではないかと鏡を見ながら思います。ただ下の歯はもう隙間が無いですし、
    担当医に歯茎の幅が狭いと言われたこともありますので、担当医としても今の状態が
    限界だったのかもしれないな、とも思います。

    説明が長くなって申し訳ありません。先生にお伺いしたい点は、
    ・下顎は一番奥にあるのが正しい位置というのは一般的な考え方なのでしょうか。
    ・わたしのような状態で再度治療しなおすということは可能なのでしょうか。
     もう削って咬合調整するしかないのでしょうか。
    という点です。

    お忙しいところ申し訳ありませんが、現在のわたしの症状についてご意見をいただけたら
    大変嬉しく思います。


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▲[ 1646 ] / ▼[ 1652 ]
■1649 / 1階層)  Re[1]: 顆頭安定位
□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2005/10/04(Tue) 11:48:13)
http://www.hiruma.or.jp
     ご質問の内容は、実は咬合論に関する問題で、古くから長くそしてこれからも議論の続く、歯科医学の究極的な課題といっても過言ではない事柄です。それを説明するにはまず解剖学から入る必要があり、加えて専門用語の解説が陸続と必要なこともあって、一般の方に短く解りやすく説明するのはまず無理とご理解ください。
     そのうえで、咬合を専門科目とする教授や専門医らが執筆した専門書から、その序文の一部を、少し長いのですが(勝手に)抜粋して下に引用します。
     『用語ならびに考え方についてはできるだけ統一するよう心掛けたが,現時点では統一しきれないものが幾つか残った.その中の一つに中心位(セントリックリレーション)という用語で表される下顎位がある.この用語は,顎関節における関節窩と下顎頭との位置関係に注目して上下顎の顎間関係を規定する言葉で,アメリカ補綴歯科学会用語委員会は,かつては「下顎頭が関節窩の後上方にある位置」と定義していた.
     この位置で下顎がほぼ純粋な回転運動をすることができることから,“蝶番軸(ヒンジアキシス)を参照して模型を咬合器に装着し,補綴的に咬合再構成をする”というナソロジー学派の術式は広く世界に普及した.
     しかし,この下顎位で行った咬合治療のその後の経過に対する反省や種々の研究から,適正な咬頭嵌合位としての下顎位はそれよりやや前方であることが明らかになり,最新の用語集では,関節窩に対する下顎頭の位置は,かつての後上方から前上方へと修正され,セントリックリレーションはわが国の「顆頭安定位」(顆頭が関節窩のなかで無理なく最も安定する位置)と同様の顎間関係となった.
     しかし,同じ用語であるにもかかわらずその内容が大きく変わったためか,セントリックリレーションという用語や,それに対応して用いられるセントリックオクルージョン(中心咬合位)という咬合位を示す用語は使われなくなる傾向にある.
     これに対し,わが国では“中心位”を下顎後退位と理解し,この下顎位が適正な咬頭嵌合位(=中心咬合位)に対応する下顎位ではないとする考え方が従来からあり,その人達は日本語の中心位の概念を変える必要性を感じていない.一方,日本語の中心位をアメリカ補綴歯科学会用語委員会の歯科補綴学用語集(第5版)の定義に従い使用している方もいるので,本書では出典をつけるなどして,どちらの意味で使用しているのかを明示する努力をした.この点については読者におかれても注意をお願いしたい.』
     
     以上が引用の部分ですが、少し説明を加えますと、咬合とはつまり顎関節のあり方のことであって、顎関節とは、下顎の両端(ここを解剖学的には下顎頭、咬合論上は顆頭)と、頭蓋骨にある窪み(関節窩)との組み合わせで構成される関節をいいます。
     下顎頭の関節窩における位置関係によって、中心位(セントリックリレーション CR)、中心咬合位(セントリックオクルージョン CR、咬頭嵌合位と同義)、顆頭安定位などの用語が定義されています。
     咬合論は学派によって考えが異なるところがあり、日本では文中にあるナソロジー学派が広く信奉されてきた経緯がありますが、近年では、顎位のあり方は<かつての後上方から前上方へと修正され>、顆頭安定位(顆頭が関節窩のなかで無理なく最も安定する位置)をCR(中心位)とする考えが主流となっています。

     難解な前書きがだいぶ長くなりましたが、ご質問への回答としては、かこさんの顆頭安定位をキチンと把握するために、もし近くに歯科大学があれば<補綴科(ほてつか)>を受診され(最近は診療科名が複雑になって分かりにくくなっていますが補綴科で大丈夫です)、顎位の検査を受けられるのがいいと思います。
     何が問題か問題でないか、そしてそれに対しては再矯正か別の処置かなど、かこさんのお知りになりたい点について、適切なアドバイスが受けられるはずです。なお、文面からは推測すると、かこさんの感覚どおり前歯部の仕上げ(専門的には前歯誘導)に問題があり、その再治療が必要という印象は受けます。
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■1652 / 2階層)  Re[2]: 顆頭安定位
□投稿者/ かこ -(2005/10/05(Wed) 11:33:32)
    詳細な説明とお返事をありがとうございます。
    難解なため、何度も何度も読んで理解に努めています。
    まだ結果の出ていない問題なのですね。

    歯科大学補綴科の受診も検討しているのですが、
    その前に一度ひるま先生に診ていただくというのは可能でしょうか・・・?





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▲[ 1652 ] / ▼[ 1662 ]
■1655 / 3階層)  Re[3]: 顆頭安定位
□投稿者/ 晝間@ひるま矯正歯科 -(2005/10/05(Wed) 16:54:17)
http://www.hiruma.or.jp
     かこさんのお住まいがどこか分かりませんが、当院にご来院できるのであれば、セカンドオピニオンとして拝見させていただきます。ただ、ご来院に際しましては、現在掛かられている矯正医にセカンドオピニオンを受ける旨を伝えることと、その上でかこさんに関する矯正資料を借り出していただけるかどうかです。
     ことに初診時(治療前)と治療後の資料がないと、推測ばかりでより確かなお話ができません。また、治療後の状態すなわち現在の状態を矯正的観点から見るには、資料がないともう一度全部採り直さなければいけません(必ず採るとはいいませんが)。これは勿体ない費用です。
     以上の点がクリアされましたら、ご相談の日をご予約ください。その際は<かこ>の名で質問コーナーに投稿されていることを伝えてください。このやり取りがご相談時の参考になります。なお、セカンドオピニオンには費用が発生しますので、ご承知おきください。その金額は受付にご確認ください。
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▲[ 1655 ] / 返信無し
■1662 / 4階層)  Re[4]: 顆頭安定位
□投稿者/ かこ -(2005/10/06(Thu) 13:50:32)
    ありがとうございます。
    担当医にそのように相談してみて、
    改めてご連絡させていただこうと思います。
    ありがとうございました。

解決済み!
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